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負けても器は磨かれる

先日、世紀の一戦とされた格闘技の試合があり、団体のエース同士が戦い、勝敗が決した。まさしく命を懸けた死闘であり見ごたえがあったが、同時に、負けた方が失うモノの大きさは計り知れなかった。積み上げてきたもの、時間、プライドを全て賭けた勝負だった。一般の人が、これほど世間の注目を集める勝負に身を投じる事はまずないだろうが、我々の生活は日々、小さな勝負の積み重ねだと言える。コンペのプレゼンや昇進試験などは当然ながら、例えば「あの嫌味な上司にどうやって承認を得たらよいのか…」「時間を守る事の大切さを子供にわかってもらうにはどうするか…」「ダイエットすると言いながら既に2か月経過した…」など、これら日常の小さな(でも意味がある)勝負事に対して、どれくらい自分の頭を使って真剣に挑み続けているかが結局、人の強さや魅力の違いを生み出している気がする。凄まじい努力をして臨んだとしても、勝負事である以上、敗者になる可能性はある。そして、目的達成のために努力した過程が自分に刻まれているからこそ、「勝負に負けた」という強烈な感情が自分の中に入り込んでくる。ここに、とにかく価値があると思う。自己否定を含むので、も...
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食べて初めてわかる味

最近、ショッキングな出来事が起こった。私は映画を見るのが好きで、毎週金曜日の帰宅前に近くのレンタルビデオショップで数本の映画を借りていた。しかしその店舗もついに閉店してしまった。閉店してからは、自宅から3駅も離れたレンタルショップに通っていたが、仕事帰りに立ち寄れないこともあり億劫となっていった。友人からは、「Netflix (ネットフリックス)とかストリーミングサービスでいいのでは?」と言われたが、年齢のせいもあるがネットに疎く、ストリーミングサービスに苦手意識を持っていた。「どうせ、自分が好むようなマニアックな映画はないだろう」「スマホやパソコンのモニターでは、大画面のテレビモニターのような迫力や臨場感は味わえない」というように、デメリットばかり気になってしまい、受け入れることに抵抗があった。しかし、友人から「この先、店舗なんて、またいつ無くなるか分からないし、一度試してみたら」と言われ、「それもそうだな」と思い、あまり期待せず登録してみた。実際、使ってみると、ジャンルを問わず、様々な国の動画を見ることができ、私の好きなカテゴリーの映画も複数見ることができた。また、ストリーミングサ...
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ゼレンスキー大統領のスピーチ

ロシアによるウクライナ侵攻についての報道がない日はない。2月や3月の頃と比べると、報道される時間は短くなっているとは言え、彼らの「恐怖」や「どうにか助けてほしい、力を貸してほしい」という切実な訴えが今でも鮮明に思い出されるほどの光景・言葉をたくさん目や耳にしてきた。それは他の紛争地帯の「とある国の戦争」という報じられ方ではなく、当事者意識をもって欲しいと、オンラインなども駆使して世界に支援を訴え続けているゼレンスキー大統領の必死の発信があるからこそだと思う。各国の議会や国際機関にて演説をしていた姿もまだ記憶に新しい。当然スピーチライターがいるだろうが、見事に各国の国民に合わせた内容・言葉選びが印象的で、心に訴えかけるスピーチだったのではないかと思う。アメリカの議会では、「自由」や「独立」などアメリカ人が共通して大切にしている言葉や、「911」を思い起こさせるなどで訴え、日本の国会でも原爆にはあえて触れず、「原発」や「サリン」、ロシアの侵略を「Tsunami」と表現するなど日本人にとって身近な恐怖に触れ、当事者意識へと導いた。巧みなスピーチテクニックももちろん必要とされるが、演技などでも...
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愛される理由

コロナの感染者が再び増え始め、多くの会社が生き残る為に必死で知恵を絞っている。そういった中でも、お客様から必要とされ、応援される会社・人に共通するものは何だろうか?サービスの質、世の中の需要という前提はあるものの、やはり、他者に対してどれだけ思いやりを持って向き合ってこれたかに尽きるのではないだろうか?当たり前のように聞こえるかも知れないが、自分のことで精一杯になってしまうと、中々難しいものである。以前ブログで取り上げた、地元でイタリアンレストランを経営している友人が、濃厚接触者となり、止むを得ず臨時休業することとなってしまった。感染防止ルールに則り運営し、私生活でも細心の注意を払ってのことなので致し方ない。本人のSNSには、お客様へのお詫びの言葉と共に、悔しさが溢れ出ていた。その投稿に対して、友人だけでなく、多くの常連さんと思われる人達からの激励のメッセージが多数寄せられていた。間違いなく、営業を再開する際には、瞬く間に常連さんで満席になり、前の様に行列の絶えない店になるだろう。何故ここまで応援されるのか考えた時に、彼が料理の美味しさ以上に、コロナ禍でお店の経営が大変な中でも、お客様...
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意識の矢印

映画の授賞式で俳優が司会者を平手打ちした、というニュースに様々な人が反応している。当初は「男(旦那)としてカッコいい」などの好意的な意見が多かったように思うが、時間が経つにつれ「暴力は絶対ダメ」という風向きに変わりつつある。最悪、会員から登録抹消される等極めて重いペナルティを課される可能性が出てきた。ハリウッドの受賞式だと現実離れしているので、例えば、普通のオフィスにシーンを置き換えてみる。家族をからかった同僚をいきなり殴ったとなれば、もはや美談というよりも、かなりやばい人物だろう。組織における彼の立場は相当危ういものになるだろうから、家族を守るという本来の動機からすれば、真逆の結果になる。今回の俳優さんにもいくつかの選択肢があったはずだが、直接的暴力を選んだ背景には、大スターとしての「驕り」や自分がどう見られているかという「エゴ」の強さがあったかもしれない。もちろん、本来俳優サイドは被害者である。「からかい」や「いじり」はいじめと紙一重であり、発する側にはジョークとして成立させるための技量がいる。今回のプレゼンターも確信犯的アプローチだったと思うが、事前準備やシミュレーションの時間が...
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生きる

創業からもうすぐ12年。干支が一回りめぐった。弊社は東京にあるので、物理的な被害は東北ほど大きくなかったが、「3.11」東日本大震災からも11年経った。あれから弊社は2回拡張移転し、震災当時の年季の入ったビルは建て替えられて、今は真新しいマンションが建っている。10年以上経ち、世の中は大きく変わった。弊社が関わっている業界のうち、特に農薬を始めとする化学や動物薬などは、世界の業界地図が大きく変わり、10年前のものは、もう歴史文献のような感じすらする。リモートワークも以前では信じられないくらい普及した。世の中は変わったが、変わらないものがある。働き方において大事なことだ。人の差は意識の差。自ら考え自ら行動する。入社した頃にこの言葉を聞いたとき、あまりにも当たり前のような気がして、何の疑問も持たなかった。しかし、その後、様々な経験をさせてもらい、世の中でこの言葉が実践されているのは決して当たり前のことではないし、自分自身が思っていたよりもずっと実行できていないと痛感することになった。今では珍しくなくなったワークライフバランスという言葉は、ワーク(仕事)とライフ(私生活)を分ける発想から来て...
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非科学的な真実

NHKで放送中の連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』は、朝ドラ史上初めて、祖母・母・娘、三世代の女性を主人公にしたファミリーストーリー。ある記事によると、『カムカムエヴリバディ』が、いよいよ佳境を迎えており、ネットではさまざまな人が本作の感想や、今後の展開の考察を発信して盛り上がりを見せているそうだ。一方で、「ラジオの英語講座がテーマのはずだったのに、ラジオの話はどこに行っちゃったの?」と苦言を呈したり、伏線かと思われたさまざまな出来事が回収されないままであることを批判する声もあるそうだ。因みに自分はほとんどこのドラマを見たことがないが、記事の次のくだりが興味深いので、このブログで取り上げた。『カムカムエヴリバディ』では、何かを好きな気持ち、誰かを思う気持ちが、様々な営みによって時間や場所を超えて人から人へ運ばれ、届けられる様子が描かれている。人々が暮らす毎日の営みや作業や所作は、すべて誰かを思う気持ちをのせて運ぶものであると言うことができ、そう考えると、本作における最大の「誰かを思う気持ちをのせて運ぶもの」は「あんこ(あずき)」だと、この記事は結論づけている。「カムカムエヴリバディ...
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歌詞の世界

話す・伝えるという仕事柄、多彩な表現方法を磨くために、小説などから学ぶほかに「歌詞」からも学んでみようと思い、歌詞を書き写しながら歌詞について考える時間をもってみた。一般的に、日本人は歌詞を、海外の人たちはメロディを重視する傾向があるらしい。私は学生時代に吹奏楽部だったせいか、歌詞よりも音色や使用楽器が気になるたちで、むしろ歌っている裏に聞こえる音の方に意識が持っていかれることが多い。正直、これまで歌詞はあまり頭に入ってこないタイプだった。しかし、歌詞についてじっくり向き合ってみると、その表現の奥深さに驚いた。歌詞が秀逸だと言われている米津玄師の表現を研究してみた。実際に書き写してみて、まずスゴイ才能だなと感嘆した。その曲では、歌詞全体が物語のような構成になっており、比喩表現が散りばめられており、更には、あえて対比させた表現、シンボルを使った表現など、短編よりも短い文章の中で、感情も含めて多彩な表現がされていた。素晴らしい音楽は、歌詞の世界観がメロディと共に広がり、想像力を更に豊かにさせてくれるものだと改めて思った。また、歌詞ではないが、夏目漱石が「I Love You」を「月がきれい...
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固定観念

人は誰しも、生い立ちや置かれている立場により、様々な価値観を持っており、その価値観は人生経験を積んだうえで形成されるものなので十人十色である。また、自分を支える信念になることもあれば、反対に、気付かないうちに成長を阻害する要因にもなり得る。下記は、固定化された価値観に気付き、改善することで成果を上げることができた人の話である。その方は、新卒で入社した会社でトップセールスとなり、最年少で役員に登用された方でその後、30代で気心知れた仲間と会社を立ち上げ、自らが代表となった。独立後間もなく、業績は右肩上がりにも関わらず、些細なことでメンバーと衝突を繰り返すようになり、会社は解散の危機を迎えていた。皆が真剣に会社のことを考えているにも関わらずの出来事だった。危機感を持ったその代表は、先輩経営者の方たちに相談したところ、『自分が何とかしなくてはいけない』という考えに囚われているのではないかと指摘されたそうだ。自分では全く意識していなかったが、知らず知らずのうちに、仲間の意見を聞くこともなく、自分の立てたプランで押し進めていたこと。悪気無くではあるが、マウントを取るコミュニケーションをしていたこ...
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マネジメントに必要なもの

転職における35歳限界説は昔話-。そんな記事を読んだ。「35歳限界説」とは、35歳を境目に転職成功率が下がるという、転職市場で定説とされるもの。敢えてこの記事に反対の立場を取ると、採用の需要を喚起したい関係者のタイアップ記事という見方もできるが、実際にミドル層以上の求人比率は増えているので、この記事の内容は実態を反映していると言っていいだろう。ただし、未経験の職種や業種の場合、管理系職種の人が異業種に転職する場合を除いて、30代前半までの方が、転職成功率が高いのは事実だ。その意味で、35歳限界説的なものは残っている。これは、世の中に相当大きな変動が起こらない限り、変わることはないだろう。話は戻るが、ミドル層の転職では、ほとんどの場合、マネジメントの経験や素養が求められる。マネジメントについては、世界中で数えきれない種類の本が出されており、とてもこのブログの中で語り尽くすことはできないが、大事な部分としては、人に教え、模範を示せる。ついていきたいと人に思わせることができる。このあたりは、構成要素として含まれるだろう。人に教えるにあたっては、業務プロセスを、感覚でなく言葉で、わかりやすく表...
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寄り添い方

先日、少し奮発して高めのレストランに行った。コロナ対策も万全、個室完備でネットの評価も上々、久しぶりにテンションも上がったのだが店員さんの対応や料理の出し方で水を差されてしまった。表現し難いが、不愛想なわけでも不慣れなわけでもなく、とにかく自分の感覚にはマッチしなかった。人材紹介の仕事をしていると色んな職種や年齢の方とお話をさせてもらうのでよくわかるが、個人が持つコミュニケーションの「感度」はそれぞれだ。友達と話しているように距離を近く感じる方もいればペースが合わず距離ができてしまう方もいる。そんな時は回転速度を上げて情報の密度を高めようと頑張ってしまいがちだが、量やスピードに頼ってもたいていの場合は上滑りして結局うまく行かない。やはり、感度を無視したアウトプットは不快という事だ。転職した直後も同じ様なことが言える。「自分のスキルを発揮してやるぞ!」と意気込む前に、まずは新しい隣人の情報感度を知らなければならない。実際、その関係構築が苦手な方も多いだろう。どんなに前職でエース級の活躍をしていた人でも、仲間のサポートが無ければ良い仕事はできないし、下手をすれば身内に敵を作ることだってある...
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寄り添い方

先日、少し奮発して高めのレストランに行った。コロナ対策も万全、個室完備でネットの評価も上々、久しぶりにテンションも上がったのだが店員さんの対応や料理の出し方で水を差されてしまった。表現し難いが、不愛想なわけでも不慣れなわけでもなく、とにかく自分の感覚にはマッチしなかった。人材紹介の仕事をしていると色んな職種や年齢の方とお話をさせてもらうのでよくわかるが、個人が持つコミュニケーションの「感度」はそれぞれだ。友達と話しているように距離を近く感じる方もいればペースが合わず距離ができてしまう方もいる。そんな時は回転速度を上げて情報の密度を高めようと頑張ってしまいがちだが、量やスピードに頼ってもたいていの場合は上滑りして結局うまく行かない。やはり、感度を無視したアウトプットは不快という事だ。転職した直後も同じ様なことが言える。「自分のスキルを発揮してやるぞ!」と意気込む前に、まずは新しい隣人の情報感度を知らなければならない。実際、その関係構築が苦手な方も多いだろう。どんなに前職でエース級の活躍をしていた人でも、仲間のサポートが無ければ良い仕事はできないし、下手をすれば身内に敵を作ることだってある...
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不運の受け止め方

北京五輪スキージャンプ男女混合団体で、高梨選手の1本目のジャンプが、スーツ規定違反により失格となった。この事態を受けて、高梨選手は、自身のインスタグラムに謝罪文を投稿した。「今回、私の男女混合団体戦での失格で日本チーム皆のメダルのチャンスを奪ってしまったこと、そして、今までチームを応援してくださった皆様、そこに携わり支えて下さった皆様を深く失望させる結果となってしまった事、誠に申し訳ありませんでした。私の失格のせいで皆の人生を変えてしまったことは変わりようのない事実です。謝ってもメダルは返ってくることはなく、責任が取れるとも思っておりませんが、今後の私の競技に関しては考える必要があります。それ程大変なことをしてしまった事深く反省しております」人により見方は違うかもしれないが、個人的な意見としては、本人の責任とは言えないのではと思った。不運としか言いようがない。4年という年月をかけてこの日のために努力してきた選手にとってはあまりにも残酷である。日本と海外を単純に分けるのは正しくないかもしれないが、このような事態が起こった場合、海外の選手だと、不満をあらわにする人が多いような気がする。高梨...
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頑張り屋さんと前向き思考

先日面談させていただいた30歳前後の営業職の転職希望者の方から、「この間後輩から“やってもやらなくても変わらないのに、何で頑張らないといけないんですか?”と聞かれて返答に困った」という話をされていました。状況や前後の会話が分からないので判断しにくいですが、恐らく現職が年功序列の組織なので、その後輩の方は、やらなくても同じ給料なのに、やったら損だと思っているのかもしれません。「頑張らなくても良い」という言葉が少し前に流行り、今ではそういう価値観もあると、肯定化された価値観のようになっているように思います。自分らしくあることは人生において大事なことだと思います。しかし、「頑張らない」=怠けても良い、努力しなくても良い、楽して生きれれば良いということではなく、さらに言えば、計画しなければ失敗しない、期待しなければ傷つかない等、自分を下げて肯定感を得ることは、本当の「自分らしさ」とは違うはずです。誰でも、楽な方を選びたいし、嫌なことからは本能的に逃げたくなるものだと思います。私もできれば失敗したくないし、仕事で悩むよりも1日中ゴロゴロしていたい。好きなだけ食べて飲んで、嫌なことは一時忘れて問題...
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サービスの価値を決めるもの

世の中にサービスや物、それに付随する情報が溢れる中、新たな発信や商品を提供している人は、如何に認知してもらえるようにするか?また、どうすれば魅力的に映るのかに頭を抱える日々が続く。確かに、どんなに良いサービスも、まずは知ってもらうことから始まる。一方、忘れてはいけないのは、『サービスの価値はあくまで利用者が決めるものであり、見せ方に囚われすぎると、本質を見失うということがある。』ということ。それを、学生時代の友人から教わった。その友人は、調理の専門学校を卒業後、都内のイタリアンレストランに就職し、本場イタリアでも修行を積んだ後、地元に戻り、自分で店を開いた。非常に盛況でいつも賑わっており、一度も赤字を出したことが無いそうだ。ふと思い立って食べに行こうとしても、満席で入れないこともしばしあった。コロナが流行り、2020年に最初の緊急事態宣言が発令されてから、現在に至るまで、大変な状況に変わりは無いが、国や地方自治体の制限を守りつつも、多くのお客様に支えられ、開店以来の蓄えで健全な経営をしている。何故上手くいっているのかを知りたくなり、お客様とのやり取りを注意深く見てみた。すると、会計時に...
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やれることの余地

初めての緊急事態宣言が発令されて、もう2年近くになる。この2年ほどで世の中が大きく変わった。変化の一つとして、新しいサービスが身近なところで表れたのを感じた人も多いだろう。例えば、飲食店が積極的に弁当を売り出すようになった。外食の機会が減ったことでの売上減を補う動きだ。手ごろな価格帯の店だけでなく、高級店も弁当を販売している。鉄道会社では、駅でテレワークの空間を提供する会社もある。通勤客が減り、旅行の需要も減る中で、大幅な売上減を補うために、まだ活用できていない資産や売上機会を活かす動きだ。外部環境のせいで売上が減るのは事実だし、今まで出来ていたことを出来なくなったと言うのは簡単だ。しかしそれでは何も生まれない。まだやれていないことはないだろうか?持っているリソースで、活かせていないものはないだろうか?知恵を振り絞ると、新しい視点で物事を眺めて見ると、まだ見えてこなかったものが見えてくることがある。転職活動をしていて、書類選考が通らないという話をよく聞く。事業環境が悪化し、人的にも時間的にも企業が採用にかけられるコストが減る中、書類選考もますます厳しくなる。そこで、転職を希望される方が...
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学歴フィルター

少し前に、ある就活サイトが学生向けに送ったメールで、「学歴フィルターで学生を選別しているのか?」と炎上する騒ぎがあった。実際の所、このケースはよくわからないが、自分が新卒だった時代と世の中は大して変わっておらず、今もしっかりと学歴フィルターは存在していると思う。今回は誤送信も重なったので炎上してしまったが、本気で平等に選考されていると思っていた人は少ないはずだ。応募が多い企業からすれば学歴フィルターはとても使いやすいし、妥当性と信頼性がある分、上層部も納得させやすい。また、選ばれる側からしても、それなりに上位校に入ってしまえば色々な下駄をはかせてもらえることが多いのでメリットは多い。最近は「有名大学に入る意味ってなんなの?」と問う向きもあるが、大学全入時代になると上位校は入学者数の制限をして狭き門となり、実際には今より付加価値が高まる可能性すらあるらしい。結局、これからも学歴フィルターは根強く生き残りそうではあるが、転職の現場にいると、以前よりもその威力は弱まりつつあることも実感している。一つには、年功序列や終身雇用が崩れた事で流動性が高まっている点がある。そうなると、ムラ社会の派閥的...
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駅伝

今年の年末年始は昨年に比べ、帰省する方も多く交通機関の混雑に巻き込まれた人も多かったのではないだろうか。私は帰省を諦め、家でゆっくり正月気分を味わう事に決めていたので、なるべく外出せずにのんびりと、テレビでスポーツ観戦などをして過ごした。箱根駅伝では、青山学院大学が大会新記録で優勝した。監督の力もそうだが、自ら考えて行動する選手たちの強さが大きかったのだろう。陸上競技は身体的な技術を競う競技ほど派手ではないが、それでもこれほど人を引きつけるのは、選手が限界に挑む姿が人を感動させるからであろう。駅伝というのは、団体競技に分類されると思うが、個人競技?のようでもある。選手たちは団体戦という意識を持って走り、チームの為に努力していると思うが、それぞれの区間でのライバルとのしのぎ合いで生まれる記録は個々の選手のものとなる。各選手が責任感を持って最善を尽くすからこそ、最終的にはチームとしての順位が決まる。逆に、一人でも棄権したら結果が出せない事につながる。これは、ビジネスにも言えることではないだろうか。例えば、自分が選手だとして、前の走者は良い順位で現れるはずだ、という成功イメージと無事にタスキ...
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今年の汚れは今年のうちに!

新年を迎えると過去が清算され、何もかも真新しく始められるような気分になる。そして元旦には、新年の抱負で今年こそ!という誓いを立てる。私も含め、誰もが経験したことのあることだと思う。本当に優秀な人は、新年を待って行動を起こすようなことはしない。年明けから…という先送りにしてはいないということ。来年を輝かしい年にしたいのであれば、今年のことは今年のうちに整理し片付けておき、ワンランク上の状態でスタートを切るようにしたい。そのために、先週のブログでも触れているが、忙しい中でも、新年を迎える前に、今の自分について振り返りすることをお勧めしたい。「今年はどんな年だったか」と振り返るのではなく、客観的に自分自身と深く向き合い、自分を知り、気づきの中から次の課題を見つけるための『振り返り』が必要なのではないかと思う。振り返りを行うに当たって、数ヶ月前の社内勉強会で題材になった、「リフレクション」*という本が自分自身を深く振り返るために役に立ったのでお勧めしたい。*「リフレクション(REFLECTION)  自分とチームの成長を加速させる内省の技術」熊平美香リフレクション(内省)とは、自分の内面を客観...
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急がば回れ

欲しい結果を手に入れたい時こそ、綿密に準備をし、やるべき事を1つ1つ丁寧にやる必要がある。誰しも理解していることだが、私を含め人間は弱いもので、何かに追い込まれた時、早く成果が欲しいと焦りが生じた瞬間、必要なプロセス無しに最短かつ効率良い方法を探し、地に足が付かない方法を選んでしまう。特に忙しくなる年末。年末商戦に向けてバタつくシーンが増える会社も多いだろう。そんな時こそ、振返りの時間を意識的に多めに取る。効率化を図る為に、デスク周りの整理整頓を行うなど、無理矢理でも心を落ち着かせる機会を設けることを強くお奨めする。かくいう私も、年末になると、過去の職場での苦い経験を思い出す。年内最終営業日に向けて売上目標達成を目指し、怒涛の追い込みを行っていた。忙しさを言い訳に振返りや計画が雑になり、効率が落ち判断力を失いがちになる。当時の会社は、受注直後に顧客との打合せ情報を納品チーム展開後、次の営業先にアプローチするのが最も効率的なフローとなっていた。しかし、売上を追いかける余り納品チームに連絡する前に、次の営業に移るということを数件繰り返してしまった。本来時間の掛からない納品依頼が、メモを見返...
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打算疲れ

秋の運動会で息子がリレーのアンカーになった。足が速くないのになぜ?と不思議がっていたら、「彼はチームが勝とうが負けようが最後まで全力で走るのです」それが選出の理由と聞いて納得がいった。打算のない本気さに価値が与えられたという事だ。たいていの人間は1日で3万5千回くらい何かの判断処理をしているらしい。そのほとんどはパターン化した流れ作業なのだが、恐ろしい数の判断と処理をしながら一日を過ごしている。その際、「何から先にやるのか」「どこまで精度を求めるか」という2軸が個人的には大事だと思うが、とりわけ最近は「精度」の見極めが難しいと感じている。「精度」とは要するに「どのくらい本気出す?」という事だが、これを常に的確に判断できる人は少ない。過去の成功者やパターンを真似るのは最初こそプラスだがどこかで独り立ちをした時、その反動が待ち構えている。「模倣=パターン化」という感覚でやってきた人は、それ以降の調整が不可能となり「思考停止」に陥る。マニュアルやお手本は便利で価値があるものなのだが、ただ浸かっているだけだと感覚がマヒして思考力が鈍ってしまう。生活の中で日々埋もれていく数万の判断処理の中に、「...
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旅行計画

コロナ禍の緊急事態宣言も明けたので、社員旅行で一泊二日の旅行に行くことになった。時間があまり無いので、空港を降りて、帰りの便に乗るまでの予定は分刻みだ。そこで、皆であれこれ調べながら計画を立てる。弊社の社員旅行の中心になるのはいつも「食」になる。グルメ旅行だ。その土地では何が人気なのだろう。名産にどんなものがあるのだろう。限られた時間の中で、どこに行く?何する?どのルートや順番で行くと効率良く色々見て回れるか。実は旅行前の計画は旅行そのものよりも楽しかったりもする。そんな自分は学生時代の様々な旅行は無計画が基本だった。現地に着いてから、その時の気分で行き先を決めたり、のんびりしながらどうするかを決める。当時は売りたい位に時間があったから出来たことだ。社会人になってからは計画旅行派になったと言える。これには、様々なメリットがある。旅先での時間を有効に活用できる。史跡などを見ても、これはいつ時代にどのような歴史背景のもとに作られたものだといったような事前に調べた情報があるので、より詳細な部分にフォーカス出来ることや、その内容自体を深く感じ取れるからだ。旅のメインの『食べる事』となれば、ライ...
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コングロマリットディスカウント

最近の決算発表を見ていると、「コロナの影響で主力の○○事業は落ち込んだが、他の××事業が好調なおかげで黒字予定」などという記事をよく目にする一方で、この一週間では、東芝・GE・J&Jが、相次いでコングロマリット経営から会社分割を行うという発表があった。日本の大手企業にありがちな事業を多角化しリスクを分散し、痛みを分け合う組織の在り方ではなく、独立採算が取れる事業経営を求められ、市場がシビアに評価しているという見方ができる。会社と同じように、働く私たち一人ひとりにも同じことが言える。上手く行っていないコングロマリット企業の在り方と同じように、「結果的に会社全体で良ければ大丈夫」「自分がダメでも他の誰かがやってくれるだろう」そんな他人任せのぶら下がりは、もう通用しない時代になってきている。これからぶら下がり社員は、余計な“コスト”という扱われ方になり、分散させられる危機にある。私たちにも、一人ひとりの働き方や能力が組織からより問われるようになってきている。世の中や、組織から必要とされ続ける人材であるために、自分はどんなスキル・能力を磨くべきか。今回のニュースも自分事としてとらえることができ...
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見えない努力

ビジネス、スポーツ、音楽など、あらゆるジャンルに於いて、常に結果を出し続ける人は存在する。○○には天性の才能がある。恵まれた周辺環境があるから成立している。などと思い、つい、自分と違う世界にいる人で片付けてしまうこともある。では、そういった方達から真似できることは無いのか?確かに、どんなジャンルに於いても、周囲よりも高いパフォーマンスを発揮するには、最低限の適性は必要だろう。しかし、もっと大事なのは、本ブログのタイトルである「見えない努力」をできるか。更に言えば、これをどれだけ継続できるかに尽きる。「見えない努力」には、シンプルに人が見ている・いないに関わらず、決めた事をやるという意味もあるが、本ブログでは、結果が見えにくいものや、地味ですぐに成果に直結するか分からないことでも、どれだけブレずに継続できるかということを取り上げたい。実際のエピソードとして、あるキックボクサーについて紹介する。私も、趣味でキックボクシングをやっており、所属するジムは、団体のチャンピオンクラスもいる。その中でも、最近ベルトを巻いた選手について取り上げたい。その選手は、約4年前、高校生の時にプロデビューし、連...
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「オフィスに戻ろう」運動

コロナワクチン接種が普及し、日本の感染者数も、一時期に比べて相当少なくなってきた。これから第六波もあるかもしれないし、まだまだ予断を許さないが、景気回復の上でも良い兆候だろう。コロナ下で去年から多くの会社でテレワークが普及し、定着する中で、「オフィスに戻ろう」という動きも出ている。これは英語ではReturn to Office(会社に戻る)、略してRTOと言われ、インターネットで検索するとそれなりの数がヒットすることから、一定数の会社で見られる動きといってよいだろう。必ずしも完全出社にするわけではなく、週1~2日は必ず出社する日など、企業によって出社率に差はあるが、揺り戻しともいえるこの現象は、なぜ起きているのだろうか。原因をいくつか考えてみた。1.オフィスにいたほうが従業員の連帯感が高まりやすい2.オフィスにいたほうが、従業員が仕事に打ち込んでくれる(上司の目が行き届いていないと、社員が仕事の手を緩めてしまうのが心配だ)3.永続的に在宅勤務を多めに導入するのであれば、オフィスを縮小したほうがよいが、そこまでの必要は感じないし、賃料など固定費を支払っているのだから、元を取る必要がある4...