キャリアについて 開花の先を見据えて
厳しい寒さに耐え、やっとのことで膨らんだ蕾から咲いた途端に、春の嵐が薄紅色の花びらを散らしていった感のある今年の桜だが、同時に新年度が始まって、世の中にも蕾から花を咲かせようと、意気込む若者の姿が目立つようになった。経団連の自主ルールに基づき、4月1日から個別の採用面接が解禁になり、2015年春に卒業する学生達が志望企業での内定を夢見て、時に地方からか、重そうなスーツケースを必死に引いて、スマホの地図を確認しながら、きょろきょろ辺りを見回している姿を見ると、心のなかでエールを送ると共に、本当に自分にあった企業に入社出来る人はどのくらいいるのかなと、感傷深くもなってしまう。メディアでも報じられているが、直接話を聞いてみても、どうやら今年は「当たり年」とのことで、膨らみ始めた景気回復への期待とともに企業側の採用意欲はかなり高いらしい。某大手就活サイトは前年度に比べて、掲載企業数が1.5倍になったとのことで、ある程度の規模の企業は、団塊世代の退職に伴う実需と、景況感からの先行きへの投資の側面で採用数を増やしているのだろう。また別の大手就活サイトでは、膨大なエントリー数を煽り、就活生をむやみに...