ルール化 サービス業
「人を見て法を説け」という古い諺がある。人に合わせて話すというお釈迦様の行為を語った言葉であり、「論語」にも同じ趣旨のことが書いてある。私たちは、法を説くというほど大げさなことはしていないが、弊社がキャリアのご提案をするにあたっては、相手のご関心・ご経験・お考えを思って、その方の心に染み入るような話をしたいと思うと、おのずと話し方、たとえ話なども、おひとりお一人に対して違ったものになってくる。その方のことを思い浮かべながらメールを書くとき、ご趣味の釣りを週末楽しみにされているだろうな、などとあれこれ思いをめぐらせながら書くと、自然に、本題に入る前に、筆が走って、釣りの話をしてしまったりする。今書いたことは、サービスのうちには入らないと思う。そもそも、私たちは人材紹介サービス業界に身を置いているが、「サービス業」というもの自体の難しさがある。「サービス」というのは、日本語にするのが難しいが、仕えるという行為であり、「お客様のために何ができるか?」ということだと思う。次に続く「業」という言葉は、仕事なので、「サービス業」というのは、より高いサービスを目指すことを仕事とする、という意味だと思...