2014-07

ルール化

真の仕事人~プロの仕事とは~

最近、舞台にはまって月に数回、舞台鑑賞することが習慣化しつつあります。最近観た「ミスサイゴン」というミュージカルでは「これぞ舞台の醍醐味」というのを味わうことが出来ました。作品自体は以前にも観たことがありましたが、今回は新演出版ということもあり、ヘリコプターや爆竹の爆音などリアルを追及したスペクタクルな演出に、完ぺきなミスサイゴンの世界観を感じました。しかし、今回一番魅了されたのは、キャスト一人ひとりのプロとしての気迫に圧倒され、生で味わう醍醐味と感動を得られました。キャストの中でも、市村正親氏のエンターテイナーとしてのプロフェッショナルさに感動しました。ミスサイゴンと言えば、1980年代から世界中で上演され続けているミュージカルの定番です。歴史ある作品にも関わらず、アドリブや笑いを混ぜて役を演じている姿を見て、驚きとともに、偉そうで恐縮ですが感心しました。ただ芝居をしているだけでは、映画館と同じですが、生の観客を前にした舞台だからこそ、観客を巻き込んだ笑いや涙の一体感を作れる。それこそが、舞台の醍醐味のように思います。演じている市村氏から「今、この場にいることを楽しんで欲しい」という...
ルール化

組織の中での働き方

ドラマ「半沢直樹」の大ヒットに続いて、池井戸潤氏の小説でドラマ化された「花咲舞が黙ってない」が高視聴率で、最終話を終えた。銀行を舞台とし、主人公の花咲舞が“臨店班”として各支店で起こる問題を解決していくドラマである。「お言葉を返すようですが」と上司に対しても、真正面から立ち向かっていく姿が、幅広い世代から支持を集めたようである。最終話では、理不尽な処遇で、出向となった行員と、その家族との別れを行ったあと、花咲は「働くって何なんでしょうか。」と、問いかける。銀行員としての在り方、会社組織の中の一員としての在り方に、疑問を持ち、上司に問いかけたシーンは印象的であった。ドラマのみならず、書店でも、こういった「組織の中での働き方」をテーマにした書籍は多く、人気も高いようである。自己啓発本や、できる会社員になる、といった個人を視点にしたものではなく、会社員としての働き方そのものを見直す、といった内容のものや、会社に使われない働き方を提案するものなど、さまざまな視点から「組織の中での働き方」について考えさせられるものが、増えてきたのではないかと思う。会社の一員だから、振り回されても仕方ない、と考え...
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求人票

求人票は、多くの方が、ご覧になったことがあると思います。人材紹介会社では、求職者様に、求人をご案内するとき、求人票を、提示します。弊社でも、もちろん作成しておりますが、これが、実に、奥の深い代物です。まず、字数制限があります。求人票の表面には、事業内容の欄と、会社特徴の欄がありますが、それぞれ、制限字数が2,000字となっています。企業様から伺った、こんな点も、あんな魅力も、盛り込みたい……と思っているうちに、制限字数を超えてしまうことは、珍しくありません。そのため、内容を削らずに、字数を削るため、頭を悩ませることになります。また、それぞれの欄に関して、横80字×縦38行という制約もあります。いたずらに情報を詰め込んで、良い求人票になるかというと、決してそんなことはありません。上記のスペースに収めながら、読みやすくするため、適度に、空白や改行も入れ、箇条書き等も使う必要があります。ある音楽評論家は、モーツァルトを例に挙げて、「真の芸術家は、制約を逆手に取って、名作を生み出す」と言ったそうですが、もちろん、私のような凡人には、遠い世界の話です。なんとか、企業様から伺った話や、調べたことを...
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材を持って財を成す

つい先日、塾講師をしていた時代に勉強を教えていた当時の生徒だった方から、Facebookを通じて連絡がありました。頭のキレも良く、もともと勤勉な姿勢と意欲を持ち合わせていたことから、あっさりと有名大学に決まり、労せず学生生活に突入した生徒でした。その生徒からの質問で思い出したことといえば、授業中に「こんな事を知って何になるのか?」という純粋な質問でした。生徒に対しては大学に合格するため、という答えで良いのですが本質的な回答になっていないと感じていたことを思い出しました。知性や教養といったものは知ったからといってどうなるものでもない。ましてや、大学合格を果たした後であれば、得たものは水に流すというこの国において、一過性の知識などは何の役にも立たない。そう思えてしまうのかもしれません。ただ、自分の中では「知識(学術的なこと以外においても)は生きるために必要なことではない」という定義があります。「知識というのは豊かになるために必要なことである」と考えています。最低限度の生活を営む程度であれば、そんなに知識は必要ないでしょうし、むしろ知らない方が純粋に楽しめることが多いような気もします。教養は...