2015-07

出来事

文書に込められた思い

弊社から求人企業様に応募された求職者様が、ご内定となった。労働条件通知書(外資系企業様ではオファーレターと呼ばれる)を企業様からお預かりする。この書類を求職者様にご説明する際は、厳密な正確さを期すことは言うまでもなく、ご本人様に対する企業様の熱い思いや期待、企業様におけるキャリア構築の意義等を十分にお伝えする責任がある。緊張で、改めて身が引き締まる瞬間だ。ところで、このオファーレター、各社様ごとのカルチャーが現れており、拝見するたびに非常に興味深い。法的に必要な項目を記載したビジネス文書なので、型破りな書類は勿論ないのだが、それでも、社風がおのずと現れるものだ。特に外資系企業様は、国内系企業様との違いが顕著だ。和訳すると、「オファーレターをお届けできることを大変嬉しく思います」という書き出しで始まっていることもある(原文はもっと格調高い)。日本とは違ったあり方で、新しい社員様を歓迎する外国の文化に触れ、嬉しくなるとともに、「この文章の格調の高さをも、損なわずに求職者様にお伝えできればよいのだが……」と頭を悩ませる瞬間でもある。職務経歴書や求人票も同様に、「企業様への思いを伝えたい」「自...
キャリアについて

仕事ができる人

仕事ができる人、と聞いてどのようなイメージをお持ちになりますか。営業であれば、いつも売上成績がトップで会社でも一目置かれるような存在でしょうか?しかし、営業のトッププレイヤーが必ずしも「仕事ができる人」とは限りません。営業部長や経営者から見れば会社に最大の売上貢献をしてくれる人材ですから、当然、優秀な人材として会社から必要とされる人です。しかし、その後ろに後輩や同僚等誰もついて来ないような一匹狼では、管理職としては期待されていません。この先もずっと、一人走り続けるプレイヤーのままです。30代前半くらいまではそれでも良いとして、それ以降は加齢と共に「仕事が出来るひと」というイメージはいつの間にかなくなり、昇格もいつの間にか止まってしまう。とある企業の社長より伺った話しですが、管理職は「自分」という第一人称になってはダメらしいです。部下の育成や信頼獲得(課題は何か、場当たり的な指導ではなく、中長期的に育成出来ているか等)や関連部署や社外協力者との協働体制構築(最大の成果を出せる環境や体制を作り上げることが出来る力)、組織としてあるべき姿を思い描き導く力等。一人ではなく、自然に「私たち、我々...
未分類

コアはまず、マズろわない

「マズローの欲求階級」とは人の欲求は5段階のピラミッド状に構成されていて、下階級の欲求が充たされると、次の階級の欲求に移行するというものです。第一階級「生理的欲求」は、生きていくための本能的な欲求(食欲、睡眠欲など)で、この欲求を充たせれば、次の第二階級「安全欲求」を求めます。「安全欲求」とは、危機(狙われている、病魔におかされている)を回避したい、安全・安心な暮らしがしたいという欲求です。「安全欲求」を充たすと第三階級「社会的欲求」(集団に属したい)を求めます。この欲求が満たされない時、人は孤独や社会的不安を感じます。そして次に第四階級「承認欲求」(認めて欲しい)という欲求が出てきます。そして、最後に第五階級「自己実現欲求」(夢をかなえたい、成りたい自分になりたい)の欲求が発生します。しかし人間は理性を持った生き物であり、そこが他の種との違いであると考えます。認められたい、甲子園に行きたいがために、毎日夜素振りをする高校球児がいます。スタイルを維持しようと食べたいモノを我慢し、トレーニングマシーンを購入する者もいます。ボクサーを始め様々なアスリートは節制によりコンディションを整え、夢...
キャリアについて

フワフワした情報

世の中には様々な情報が溢れています。特にスマホを持つようになってからは、少しの空き時間でも何かを無意識に調べていたり、SNSで勝手に情報が飛んできたりするため、常に何らかの新しい情報と接しながら過ごす様になりました。ふと、これだけ毎日新しい情報と接する機会がすごく増えているなら、必然的に昔より知識量は単純に増えているのかも、と考えてみましたが残念ながらそこまで大きな変化はないのが事実です。情報に触れることが目的になってしまい、表面的なところで終了していたりバラバラのまま頭に残ってはいるものの、「浮遊」している状態だったり。結局、入ってくる分の情報を消費しきれていないように感じます。対人折衝やミーティングなど、瞬間的にあらゆる情報を整理しながら、アウトプットも求められる様な場面では、上記の様にフワフワした情報は何の役にも立たず、戦う武器としては使い物になりません。「その情報は武器として使えるものか?」という取捨選択の力も必要ですが、それ以上に、得られた情報の「使い道」に気付けるかどうかが重要だと思います。使い道がわかっていれば、情報の行き場が明確ですのでフワフワしませんし、隣同士がまた結...