キャリアについて

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努力と成果

言われたことをただやる人(以下イエスマン)はビジネスにおいて成功するのでしょうか。私自身、答えは「ノー」なのではないかと考えています。会社から与えられたミッションを達成するに当たり、上司から指示されたことをただ実直にこなすことが、必ず成果につながるとは思えません。何故、言われたことをやっているのに成果につながらないのでしょうか。それは「イエスマン」と成果を出している方では仕事の捉え方に違いがあるからなのではないかと思います。私自身は少なくとも3つの要素を意識することで、「イエスマン」は、劇的に変わると考えています。① ルールに縛られ過ぎない。決められたルールに縛られ、目的をこなすことを目標にするのではなく、ほんの少しでも自身の考えを反映させる。その方がゴールまでの工程を楽しく達成出来るだけではなく、考えながら取り組めるからです。② 成果へのこだわりを持つ:目標を達成すること自体へのこだわりを持つことにで、より集中力が増し、「成果」にフォーカスした行動を取り、反省や気付きという効果検証を大切に出来ることにより、違う事例に対しても応用力がつくからです。③ 継続性:成功するイメージを持ち、継...
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プランドハプンスタンス

私は前職で今のような人のキャリアの支援をすることを夢みていました。しかし、自分のキャリアを変えるなんて、守るべき家族もあり、半ば諦めていたのも事実で、どうせ自分なんかがと後ろ向きな考えをもった時期もありました。と同時に、自分の中では現状を変えたい、もっと向上心を持って働きたいと強く思っていました。するとある日、CDAの集いで現職の代表から声が掛かったことをきっかけに、入社。現在はキャリア構築の勉強を日々行い、お客様の支援を行っているわけです。先日、『これは偶然なのでしょうか、ただ、運が良かったのでしょうか。』と現在も親しくさせて頂いている大学の教授に聞くと、プランドハプンスタンスだね、と言われました。プランドハプンスタンスとは「計画された偶発性」理論のことです。スタンフォード大学のジョン・D.・クランボルツ教授が提唱したキャリア論です。私共が支援させて頂いている企業様人事担当者様や、大学の進路指導室の方々が良く、口にされ、耳にすることが多くなりました。私の見解では叶わないと思っている願望は多分叶いません。でも叶えたい夢や目標を強く描くということは言葉に表れ、行動に表れ、必ず周囲に影響を...
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三つ子の魂に逆らえるか

今でも「三つ子の魂百まで」と根強く言われています。今月で息子が3歳になるので、他人ごとではありません。欧米でも同じ様なことわざが存在している事もあり、世界共通の認識として、科学的にもこの考え方は支持されている様です。とはいえ、これは親の経済力だとか教育方針、生まれ育った地域など、本人ではどうしようもない部分で決定されるものなので、もしプラス材料があったらラッキー程度に捉えておくのが健全ではないでしょうか。人生は平等ではないと思いますが、スタートだけで決まるわけではないとも信じています。大人だからこそ思考によって、思い切り、三つ子の魂に逆らいながら生きていく事も出来るのだと思います。大人は「これが限界」と無意識に固定化してしまいがちですが、例えばこの「三つ子」という表現をもっと広い意味でとらえ、「何かを志してからの一定期間」だとすると、やってやろう、というモチベーションが上がってきます。人は生きている中で何回も三つ子の状態、つまり成長するチャンスを得ていると思います。何か新しい事に対して多くのチャレンジをする人、今までのやり方に変化を加える努力を継続する人は、他の人よりも息の長い伸び代を...
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脱他力本願

先日、駅の構内で具合を悪そうにしている男性を見掛けた。通勤ラッシュだったこともあり、その男性の周りを多くの人が行き交っていましたが、しばらくの間、その男性に声を掛ける人がいませんでした。その状況は心理学用語で言うところの、「リンゲルマン効果」に近い現象であったと考えられます。それは集団になればなる程、誰かが何とかしてくれるだろうという手抜きの心理が無意識のうちに働いてしまう現象のことです。男性の周りに少人数の人しかいない場合、もしくは自分しかいない場合、恐らく迷わずその男性に声を掛けることでしょう。ところが、多くの人がいたことで、誰かが何とかしてくれると皆が考えた結果だったのであろう。因みに、ドイツの心理学者である、マクシミリアン・リンゲルマンが100年以上前に行った研究は、運動会でお馴染みの綱引きを使っての実験である。1人で引いた時の力を100とすると2人で引いた時の1人当たりの力は93になり3人で引いた時の1人当たりの力は85になるそして最終的に8人で引いた時の1人当たりの力はなんと49まで下がるようです。小学生時代によく運動会で頑張っていた綱引きが、自分の実力の半分も出せていなか...
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仕事ができる人

仕事ができる人、と聞いてどのようなイメージをお持ちになりますか。営業であれば、いつも売上成績がトップで会社でも一目置かれるような存在でしょうか?しかし、営業のトッププレイヤーが必ずしも「仕事ができる人」とは限りません。営業部長や経営者から見れば会社に最大の売上貢献をしてくれる人材ですから、当然、優秀な人材として会社から必要とされる人です。しかし、その後ろに後輩や同僚等誰もついて来ないような一匹狼では、管理職としては期待されていません。この先もずっと、一人走り続けるプレイヤーのままです。30代前半くらいまではそれでも良いとして、それ以降は加齢と共に「仕事が出来るひと」というイメージはいつの間にかなくなり、昇格もいつの間にか止まってしまう。とある企業の社長より伺った話しですが、管理職は「自分」という第一人称になってはダメらしいです。部下の育成や信頼獲得(課題は何か、場当たり的な指導ではなく、中長期的に育成出来ているか等)や関連部署や社外協力者との協働体制構築(最大の成果を出せる環境や体制を作り上げることが出来る力)、組織としてあるべき姿を思い描き導く力等。一人ではなく、自然に「私たち、我々...
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フワフワした情報

世の中には様々な情報が溢れています。特にスマホを持つようになってからは、少しの空き時間でも何かを無意識に調べていたり、SNSで勝手に情報が飛んできたりするため、常に何らかの新しい情報と接しながら過ごす様になりました。ふと、これだけ毎日新しい情報と接する機会がすごく増えているなら、必然的に昔より知識量は単純に増えているのかも、と考えてみましたが残念ながらそこまで大きな変化はないのが事実です。情報に触れることが目的になってしまい、表面的なところで終了していたりバラバラのまま頭に残ってはいるものの、「浮遊」している状態だったり。結局、入ってくる分の情報を消費しきれていないように感じます。対人折衝やミーティングなど、瞬間的にあらゆる情報を整理しながら、アウトプットも求められる様な場面では、上記の様にフワフワした情報は何の役にも立たず、戦う武器としては使い物になりません。「その情報は武器として使えるものか?」という取捨選択の力も必要ですが、それ以上に、得られた情報の「使い道」に気付けるかどうかが重要だと思います。使い道がわかっていれば、情報の行き場が明確ですのでフワフワしませんし、隣同士がまた結...
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人生の山登り

この仕事をしていて思う事がある。果たしてこの仕事は自分に向いているのかと。壁にぶつかり、跳ね返され、また壁にぶつかりは跳ね返されの繰り返し。まさに七転び八起き。でもその中で成長している事は確かで、その分お客様により良いサービスが提供出来ているのであれば壁にぶつかる意味も大きい。ただ大事なのはその壁にぶつかった理由を明確にする事と次に同じ壁にぶつからないようにする事である。そうでなければ成長とは言わないし、お客様に対するサービスも上質なものは提供出来ない。よく人間の差は意識の差と言われるがまさにその通りだと思う。意識のないところに感動は生まれず、感動が提供出来なければ私がこの会社においての存在価値は無いに等しい。ただ人様に対して感動を与えるとは言葉以上に遥かに難しく、今の私には雲を掴むような話である。ではその雲を眺めているだけでいいのか。否、私はその雲を掴んでみたい。その為にはこれから幾度となく険しい山々に登り、尖った石の上を素足で歩くような時も当然あるだろう。だが、私はその雲を掴んでみたい。今は無理かもしれないが、いつか雲を掴んでみせるという意識を持ちながら歩んで行きたい。人間の差は意...
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マッチング

求人を企業様からお預かりする際、事業の戦略や方向性をお伺いすることが多い。例えば、「小売の○○グループ向けに人材を増やしたい」と、あるメーカー様からご意向をお聞きする。弊社で紹介をさせて頂き、入社が決まる。程なくして、先方企業様の製品が、○○グループ様の店頭の棚で増えたのを見かける。予定通り事業を拡大されているのだな、と思い、嬉しくなる。ただ、上記の例で言うと、どの小売店様での取り扱いが増える、ということは、表面的な事象でしかない。例えば、小売店グループAの○○という方向性と、メーカーBの△△という方向性が合致しているから取引を増やすことになった、というレベルまで掘り下げて、初めて考察と言えると思う。求職者様に求人案件をご提案する際は、ご経験やスキルのみならず、上記のような企業様の方向性と、求職者の歩んでこられた(ないし希望される)方向性を合致させた上でご提案する。言うまでもなく、ご家族などお一人お一人異なるご事情も、考慮に入れる。したがって、ご提案する側としては、いつも頭を悩ませることになる。難しいが、やりがいを感じる部分である。ご提案が求職者様に響かなかった場合は、何がいけなかった...
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黒か白か

このブラック企業というフレーズ。本当によく聞くようになりました。転職支援をさせて頂いている弊社としては、このフレーズについてはしっかり吟味しないといけないと考えています。ブラック企業は、何を基準に認定されるのでしょうか。確かな定義は存在しませんが、統計を取ると下記の項目が列挙されます。●定着度●女性活躍度●評価体系●理念、ビジョン●事業運営上の安全性●社内の人間関係●成長できるかどうか●ワークライフバランス数え出したらキリがないかもしれませんが、大よその話は上記に分類できると思います。たしかに、上記のような事を一切無視した組織は労働意識を低下させ、労働力を社会から減退させる原因になるような理由ですね。弊社でも上記のような企業はご紹介しないように、企業を見る選球眼を高めて、サービスを提供しております。ただ、最近ではこのブラック企業が独り歩きし、上記に類似するような事例があった瞬間、ブラック認定となるような、過剰意識が世の中に蔓延しているように感じます。会社組織の運営もボランティアではありません。存続をかけた競争を常に行っている、いわば戦場です。そのため、スポット的には過剰労働になる側面な...
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思わなければ何も始まらない

今週末から、いよいよブラジルワールドカップが始まる。オリンピックをしのぐ世界最大のスポーツイベントであるサッカーの祭典を前に、日本でもお祭り気分が高まっている。一説では経済効果として2兆円などとも言われているが、それはさておき、1998年以降日本は連続でワールドカップに出場しているので、4年ごとの恒例行事と言っていいくらい、一般的に定着したイベントになったと思う。私個人的には、ホスト国でもあり過去の自国開催時の敗北の呪縛から解き放たれたいとするブラジルに優勝してほしいと思っているし、それが大多数の思う順当なシナリオだと思う。もちろん、日本も応援してはいるが、そのレベルとしては「できる限り頑張ってほしい」というのが実際のところだ。ちなみに、とある調査によればブラジルの優勝オッズは4倍で出場国中1位、対して日本は126倍とのこと。スポーツの中では比較的番狂わせが起きやすいと言われるサッカーにおいても、さすがに現時点で日本の優勝を本気で応援している人はほとんどいないのではないだろうか。時にサッカーは、戦術・戦略という文脈で語られるときに、ビジネスの世界と重ね合わせられることがある。サッカーは...
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バナナときな粉

この4月から娘が保育園に行き始めた。最初は泣いていたらしいが、もう慣れたようで楽しく通っている。行き始めてすぐに保育園から言われたのが、食べられる食材が少ないこと。食べてもまずそうな顔をして「ぺーっ」としている。食べたことがあるけれど食べられなかった食材を克服しようと、妻がいろいろと試行錯誤していた。バナナも食べなかったし、きな粉も食べなかった。でもどうやって思いついたのか知らないが、その2つを組み合わせて食べさせてみたところ。なんとぱくぱく食べているではないか。単品ではダメだったのに…。恐らく、バナナは青臭いし、きな粉はまったりしすぎていたのだろう。でも、2つを組み合わせることで、娘にとっては美味しい一品となったらしい。青臭さとまったり感、その両者のとんがった部分、個性のある部分がお互いに消し合うでもなく、調和したのだ。陰陽の☯図のようである。このハーモニーは人間関係にも当てはまると思う。結婚はまさにその典型である。一生を共に過ごすわけだから、調和がないと続かない、かといって同調ばかりでは学びもない。「バナナ」と「きな粉」の関係でないと続かないのではないか。私は妻の戦略的思考に支えら...
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開花の先を見据えて

厳しい寒さに耐え、やっとのことで膨らんだ蕾から咲いた途端に、春の嵐が薄紅色の花びらを散らしていった感のある今年の桜だが、同時に新年度が始まって、世の中にも蕾から花を咲かせようと、意気込む若者の姿が目立つようになった。経団連の自主ルールに基づき、4月1日から個別の採用面接が解禁になり、2015年春に卒業する学生達が志望企業での内定を夢見て、時に地方からか、重そうなスーツケースを必死に引いて、スマホの地図を確認しながら、きょろきょろ辺りを見回している姿を見ると、心のなかでエールを送ると共に、本当に自分にあった企業に入社出来る人はどのくらいいるのかなと、感傷深くもなってしまう。メディアでも報じられているが、直接話を聞いてみても、どうやら今年は「当たり年」とのことで、膨らみ始めた景気回復への期待とともに企業側の採用意欲はかなり高いらしい。某大手就活サイトは前年度に比べて、掲載企業数が1.5倍になったとのことで、ある程度の規模の企業は、団塊世代の退職に伴う実需と、景況感からの先行きへの投資の側面で採用数を増やしているのだろう。また別の大手就活サイトでは、膨大なエントリー数を煽り、就活生をむやみに...
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先読み力

弊社では、キャリアコンサルティングの際、思考して行動することを求職者様にご提案している。現在、ビジネスパーソンは、言われたことをするだけでは不十分で、自ら自律的に組織のために何が必要か考え、実行に移す人が求められている。また、自分の業界・業種についても、経済・政治の動向や他社の動きをふまえ、次を先読みし、必要な行動を自ら取ることが必要となってくる。自分自身、上記のようなことをどこまでできているかわからないが、弊社にお越しくださる方のキャリアアップに少しでもつながればと思い、働き方のご提案をさせていただいている。ところで、以前、異業種交流会で、日経TEST千点満点という人に会った。ご存じの方もおられると思うが、ビジネスパーソンや就職を控えた学生のビジネス能力を判定するテストだ。満点の方と話すと、さすがに経済や政治の情勢について詳しく、またそれぞれの話題について、独自の意見をお持ちだった。上記のようなことを、久々にお会いした元求職者様(転職が決まって卒業された方)に話すと、ご自身も日経TESTを最近受けたとのこと。私は受験したことがないのだが、このテストには、知識(「基本知識」「実践知識」...
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雨が降ってきちんと固まる関係か?

先日、私の住んでいるマンション階で不審者が侵入したため、警察の方が来て住民から事情を聴いて回っているのを見かけました。割と治安は良いエリアであり、めったにこういう騒ぎは起こらないため、周辺の住人の方も皆不安な面持ちで状況を見守っていました。最終的には大きな事件に発展しなかったのでよかったのですが、最近は今までの常識を超えた犯罪も起こっているので、防犯意識を高めるきっかけになりました。実は、それにも増して印象的だったのは、普段はほとんど顔を合わせることもなく、深い付き合いをしていないご近所さん同士ですが、こういう事件が起こると一気に連帯感が高まるという点でした。私のマンションは築年数が40年くらいのマンションなので昔から住んでいる方も多いのですが、それゆえに住民全体が高齢化している状況もあり、あまり接点を持つことがないのが現状です。そのため、一度もお会いしたことがないご近所さんというのも実際には多くて、この出来事で初めてどんな人が住んでいるのかを知ったという家がいくつかあったくらいです。そのような状況なのですが、一人暮らしのご老人には「何か困ったことがあったらすぐにうちのベルを鳴らしてく...
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自信とたてがみ

先日、NHKの番組でアフリカのライオン特集をやっていた。サバンナで生き抜く「百獣の王」と讃えられているライオンの厳しい成長の過程を描いていた。番組の中で興味深かったのが、どのような雄ライオンがモテるのかという実験があった。実は成長した雄ライオンは、1歳半程で群れを追い出され、その後、サバンナを放浪し2-3年後に何処かの群れを奪いそこを自分の群れとするという。その際に魅力的な雄は、群れの雌ライオンから受け入れられることが出来るのだが、雌ライオンに取って果たして、魅力的な雄ライオンの要素とはなんなのかというのを明らかにするという。その秘密はたてがみにあるという。ライオンのたてがみは、王者の象徴として古くから人間の儀式などにも取り入れられてきた、強さの象徴だ。あのたてがみが黒ければ黒い程、雌に取って魅力的な雄ライオンに映るという。では、どうすればたてがみが黒くなるのだろうか。これはアンドロゲンという男性ホルモンの働きによるものと考えられていて、この分泌が活発になればなるほど、黒っぽくたてがみが変質していくらしい。そして、アンドロゲンという男性ホルモンは、戦いや障害に打ち勝ち、自分に自信が湧い...
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人生行路

帰省や静養など、先週のお盆期間の休みを利用して旅行に出かけられた方も多いと思う。観光旅行や、綺麗なビーチリゾートや避暑地などそれぞれのスタイルで、旅行を楽しまれているかと思うが、転職活動と旅の共通点がいくつかあることに気づいた。転職活動で、我々のような人材紹介会社をご利用頂く、これは旅行代理店に例えられる。最近ではネット上だけでオプションや日程を選んで完結することも増えてきたが、行き先の希望や予算、プライオリティを伺った上で最適なプランをコーディネートする。転職においては、ご希望の業界・業種・職種などを伺い、給与やワークライフバランス、企業の成長ステージ、勤務地など、いくつかの要素の中で重視されるものをお伺いする。企業においての採用面接、これはある意味、旅行そのものであろう。普段の勤め先を離れ、新しい企業に夢や期待を持ち、面接に臨む。もちろん自分に相応しい会社かどうかを見極めるという部分もあるだろうが、新鮮さを持ってその企業を見ると良い部分のほうがより多く目に付く。観光地において現地に住んでいる方は、珍しくないものやありふれた日常として捉えているものを、旅行者は写真を撮ったり、感動した...
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変わらずに咲く桜の価値

見てくれは微妙な我が家だが、一点だけ誇れるものがある。それは、窓から見える桜だ。この家で暮らすようになって6年、毎年この時期になると「今年も変わらず咲いてくれた」と気持ちがなごみ、何とも表現しがたい安堵感に浸ることができる。一方で、「去年この桜を見た時と今の自分に変化はあるだろうか?」と少し不安な気持ちになることもある。変わらなくても良いもの、変わることが求められるもの、状況によってその価値や良し悪しは異なるだろう。私はどちらかと言えば安定志向のものの考え方をするので、本来は変化を嫌う傾向だと自覚している。そんな私もこの人材コンサルタントの仕事に就いてからは変化することを求められてきた。転職活動の場合、仮に安定志向の方だったとしても仕事を変えるという意味では必ず変化を伴うわけで、私たちはお客様に対して常に何らかの「変化」を提供し続けていることになる。お客様に変化を提供し、働き方をご提案する立場でありながら、自分自身に去年と全く変化がないのであれば、その説得力はゼロに等しい…というものだ。そんな意識で、どうにか自分を変えてこられたと思っている。安定も変化もバランスよく融合されている仕事は...
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過去でも未来でもなく、やっぱり「今」

男性の場合、おしゃれだとかファッションだとかへの興味関心は人によって差が激しく、ほぼほぼ二極化していると思う。普段スーツでバシッと決めている上司のオフの姿を見て驚愕する…なんていうことはざらで、年齢が高くなるにつれてさらに無頓着指数は高くなる傾向が強い。自分はというと、若いときはとにかくおしゃれをするのが一番の趣味だったが(ニーズがあったかどうかは別として)、今は無頓着領域に片足を突っ込みつつある状態といえる。年を重ね、体型も変わり、自分の服より子供の服をという思考になってからさらに加速化している。にもかかわらず、愛着のある洋服は今でも捨てられず、何年もタンスの肥しになっている。そんなことを考えていた際、少し前に流行った断捨離という言葉を思い出した。すでに一過性のものではなくそこそこ定着した感のある言葉だが、一般的には「ものを持ちすぎることで何が本当に大切なのかという本質が見えなくなるので、まずは身の回りの整理整頓、それが最終的には心や思考の整理につながる」という考え方と定義されているようだ。キャリアについても同じようなことが言えて、他者との比較や周りの評価のみに焦点を当てると、本当に...
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“人生死ぬまでのひまつぶし”

何か物事を考える上で、常に決断を迫られる瞬間、瞬間というものが連続しているように思う。モノの考え方として、どんな出来事でも仕事でも、本道たる道に沿って考えるようにしている。そのために、外してはならない筋は何かをまず考える習慣を持つようにしている。その実践で結論を出すことが少し早くなったような気がする。何かに取り組むとき、最初に“今回の筋って?”と思いを巡らせるようにしている。単純な私は、ひとつだけを考えるようにしています。『関わる全ての人にとって幸せなことなのか!?』を俯瞰から見ることである。その最優先事項を明確にした上で、進めることにしている。その筋に沿って判断する。ダメはダメ良いは良いシンプルにそれだけを考えるようにしている。自分自身をも俯瞰から見て判断し、第三者目線で現実を見据えて判断するのである。その決断を誰かに伝えるときの表現には工夫をし、時間もかけるのだが、問題が起こったり、何かにぶつかった時、時間をかけて難しく考えるほど外れていくもので、時間が勿体ないと感じる。それならば、その時間で気の合う仲間達と色んなことを話したり、何かをしたりして楽しむ方が、限りある時間を有効に使え...
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万年筆

父からもらった万年筆、どうも書きっぷりが悪い。そこで伊東屋へ万年筆を探しに行ってみた。さて、どう選ぶか。デザイン、質感、レア物・・いろいろな基準がある。ぱっと見て、親指の付け根のところに重心があるものが気に入った。万年筆の重みを感じながら、ペン先はさらさら滑るようになっている。この重みも、万年筆と寄り添っているようでたまらない。そうか、重みの位置が合うもので選んでみよう。そして、同じメーカーの別のデザインのものを手にとってみた。しかし、こちらは自分の手にそぐわず、重心の位置がより後方にきて、万年筆に操られているような感覚に陥った。 うん、手の大きさに合うものを探そう。店員さんに、別のメーカーで自分の手のサイズに合うものを何点か出してもらう。これは、ぴたっとくる。さて、問題の書きっぷりはどうか。滑るように、英語で自分の名前を書いてみる。素晴らしい書き心地である。滞ることなく、紙面に流線を残してゆく。ほぼその万年筆に決めかけていた時、ふと、「美しい日本の風景」という文句が目に入り、自分もきれいに文字を書いてみようと、筆を滑らせた。・・あれ??何か、おかしい。固い。漢字がうまく書けないのだ。...
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ベーシック・・

いま、結構話題になっているのが「ベーシックインカム」という言葉。おそらく初耳と言う方はいないと思います。賛成・反対、それぞれの意見を耳にします。就業意欲(意義)の根源の一つにあると思われる「賃金」について、労せず、生活最低基準のお金を得ることが出来た場合、就業意欲はどうなるのでしょうか?超高齢化社会、大きな自然災害の渦中にある日本においては、収入は多くないけれど、社会的意義、社会貢献が高い仕事に就いておられる方には良いのかも知れないですが、それ以上に、業界の給与水準を上げる施策を考えることの方が重要度は高いのではないかと言う意見があったりと、まだまだ、議論の余地はあると思います。個人的には、ベーシックワークというのが、良いのではないかと思っています。国民が生活するための最低限の収入を得る仕事を国が提供するということです。行政の仕事を自治体で行い、直接雇用することで、就業環境を提供し、雇用創出を生み出すような事の方が、正しいのではないか?そんな風にも思える。色々と物議を醸す内容であり、今後の日本の労働環境を根源から変革する内容であるがゆえに、ぜひ慎重に考えて頂きたいと思います。とはいえ、...
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明日へ

明けましておめでとうございます。弊社も2年目へ突入する2012です。昨年は設立してから、予想外の出来事が多くあり、弊社だけではなく皆様方々も大変な年であったのではないかと愚考しております。2012はどんな年になるのかと言っても先のことは分かりませんし、想像したところで当たりませんでしょうから、去年と引き続き当たり前のことを粛々とやっていきたいと思います。今年も早々からお仕事のご依頼があることに大変感謝しております。旧年の流れをそのままに、今年は更なるチャレンジの場として近年最大の安定年度と見られる2012に果敢なチェンジを弊社も掲げて邁進して参ります。「キャリア」を人生と定義して展開する我々の考え方として、転職以外でも人生観を一緒に考えられるようなビジネスを展開していきます。例えば、大学での就職に対する考え方セミナーや各企業様に向けたメンタルヘルス向けセミナー、組織戦力化セミナーなどの開催を既に予定しております。我々が少しでも価値の創造をしていける集団となれるよう、弊社の考える「キャリア」をますます浸透できるよう、今年もより一層精進して参ります。倍旧のご支援賜れますよう、どうぞ宜しくお...