2023-03

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二刀流

日本代表の3大会ぶりの優勝に終わった第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。優勝から1週間が経った今も、各種メディアで取り上げられており、多くの人々の記憶に残る感動的な大会だったと思う。野球にそれほど興味を持っていない私でも日本戦は全試合、テレビ中継を観た。様々な選手が活躍した大会だったが、決勝のアメリカ戦で“打って守る”をやってのけた大谷選手の二刀流はやはり凄まじく、一躍、野球界の、いや、世界のヒーローとなった。詳しい人も多いだろうが、野球界の二刀流は投手と野手の組み合わせに限ったことではなく、現役時代の野村監督や古田監督など、監督としてチームを牽引しながら、選手として登録していた人もいた。しかし、想像に難くない事だが「監督と選手」の二刀流はまず、成功しない。古田監督の場合、監督になった事で選手としての出場機会は大幅に減り、選手成績もダウン。そのままチーム自体の成績も不振になってしまった。どちらかに専念していたら…という声も多くあった様で、突出したスキルを持っていたとしても、異なる要素を同居させる難しさがうかがえる。ビジネスの世界での二刀流は、例えば「管理職」と「プレイヤ...
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桜の季節

今年は3月14日に東京で開花が観測され、平年よりも10日ほど早い開花となったらしい。そう言えば近年は桜をゆっくり見る機会がなかったなと思い、散歩がてらに毎年綺麗な桜並木となっている近くの小学校に開花チェックに行ってみた。残念ながらまだ咲いていなかったが、蕾がうっすらとピンクに膨らんでいる姿を目にすることができた。新しい年度が始まる時期には、日本中で桜の花が咲き誇る。そしてその空いっぱいの桜の花を見て、私たちは、これから始まる新しいことに、気持ちを新たにすることが多い。桜の花は、新しい年度に向けた予祝の象徴として、日本人の心を豊かにしてくれる。「予祝」とは、以前にブログでも記載されたことがあったかもしれなしが、「事前に祝福すること」を意味する。日本では、祝福をすることで、そのことが実現するように願いを込める習慣がある。例えば、初詣や七五三、成人式なども予祝の一種として考えられる。丁度、新しい門出となる新年度に咲く桜の花は、予祝の象徴であり、花見は予祝の場でもあるらしい。新しい生活が始まる新入生や新社会人の方々は、きっと不安とワクワクした気持ちだろう。一方で、日々の生活は変わらない私たちは...
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満員電車とリュックサック

近頃リュックを使用している人をよく見かける。一昔前は、リュックを利用するのは小学校の修学旅行や、山登りの時くらいなものでしたが、今では学校の指定カバンもリュック。社会人も半数以上はリュック使用者となっている。荷物を背負う(前抱えする)事で、両手が空いて便利になり、今のスマホ時代にはうってつけのようだ。私が利用する通勤電車は、「乗車率」全国1位2位を争うあの電車だ。混雑時は、1メートル四方に、10人以上のおしくらまんじゅう状態。カバンからスマホを取り出すことすら、出来ない。でも待てよ、俺の前にいるこの人はスマホを楽に操作してる。なぜだ?そう、「前リュック」をしてパーソナルスペースを確保しているからだ。とそのリュックを前に背負った男性のスマホは、まるで水戸黄門で格さんの出す印籠のように、「ここは私のスペース内につき、控えおろう。」と言わんばかりだ。目の前の人にぶつかっていても、「私は、前抱え、マナーは心得ている。」という顔をして、スマホをやり続けている。「おいおいそのパンパンのリュックには何が入ってるのだ?1週間くらい山ごもりしながら仕事をするのか?」と、心の中で叫んでしまう。なにせそのリ...
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優しさとは

先日、ネットのスキルマーケットを眺めていた際、「愚痴聞きサービス」なるものを見つけた。なんでも、1分あたり100円を支払えば、聞き手の人が親身になって愚痴を聞き、優しく慰めてくれるとのことだった。調べてみると、元ホストやスナックのママ、自称イケオジなど個性が強そうな方々が対応してくれるそうで、数十件の掲載があった。それだけ需要があるということなのであろう。一昔前の日本では、精神論がまかり通っており、指導の際は罵声や体罰は当たり前で、それに対して何か愚痴や弱音を吐こうものなら「根性無し!」と一蹴されていたであろう。その時代と比べると、今日の日本は、「居心地の良い」世の中であるのかもしれない。多少の金銭は必要になるが、愚痴や弱音を吐くためのセーフティネットのようなものは利用できるし、また世の中的にも、「無理をしなくてもいい」「自分を大切にするべき」といった風潮があり、世間もそれを擁護をしてくれるからだ。ここでいう、愚痴や弱音を吐く人々を「被害者」と位置付けるのであれば、その原因を作った人々は「加害者」ということになる。その場合、被害者は擁護され、加害者は非難される。しかし、本当の被害者はど...
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敵か、味方か?

2023年は始まったばかりだが、学校や今月が決算の会社は年度末。新たな環境への挑戦となることや、配置転換等で出会いと別れが多い時期でもある。新たな配属先に行くのであれば、残りの期間で現在の部署の役割を全うし、周囲に応援されながら最後を迎えたいものだ。そんな中、人生には様々な出会いがあり、価値観や立場が異なる人と、意見の衝突もあるだろう。「この人とだけは一生分かり合えない」と思う場面に遭遇したり、拭い去れない不信感を抱えている方もいるかも知れない。相手が誰かを傷つけるような人の場合、「自分は絶対こうはならない」と心に誓うと良いだろう。ただ、「一生分かり合えない」と思っていた人でも、きちんと向き合うことで、わだかまりも解消され本当の味方であることを知ることもある。私には、5年ほど絶縁状態にあった前職の職場の先輩がいた。相手の発言が引き金となり、周囲を巻き込むトラブルへと発展し、上司が話し合いの場を設けても収集が付かず、喧嘩別れのような形となり私は退職した。当時の私は、自分は間違った事をしておらず、相手が非常識だという考えは、誰に言われても耳を傾けることも出来なかった。それから5年近く経ち、...