2017-02

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電車広告に思う

人材紹介業は、裏方の仕事だが、以前より、露出が増えてきた気がする。大手企業様の求人媒体やイベントの広告が多いのは昔からだが、最近は、新興企業様や、今まではあまり表に出て来なかったようなサーチファーム様の広告を電車で見かける事も増えた。中には、一度見たら忘れないようなインパクトの強い会社様の名前等もある。人材紹介業の多様性が増えて来た事は、好ましい事だと思う。一方、こんなことも感じる。米国で、人材紹介のエージェントと言えば、ローヤー(弁護士)、ドクター(医者)と並び、価値ある仕事と言われているが、日本の現状は、上記とのかい離がかなりある。一部、「横流し」という批判を受ける事もある。勿論、誠実に仕事をしている紹介会社も存在する訳だが、こういった現状は、業界全体として、真摯に受け止めなければいけない。紹介業である以上、ご登録者様に対する求人案件のご紹介や、企業様に対する候補者様のご紹介は、大前提でしかなく、どのような意味合いで、ご紹介・ご提案をするかに、介在意義・存在価値がある。これは、広く捉えれば、人材サービスに限らず、「働く」という行為全てに言える事であり、本来、当然の事だが、今一度、業...
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CHANEL再生のCOREな部分

誰もが知っているシャネルは、1910年ココ・シャネル氏がパリのカンボン通り21番地に「シャネル・モード」という帽子専門店を開店したことから始まりました。その後一世を風靡したブランドが、一度衰退したのをご存知でしょうか。ココ・シャネル氏が1971年に亡くなり、シャネルは冬の時代を迎えます。経営陣はシャネルのイメージを守るということを全く行わなかったのです。杜撰な管理体制によりブランドは地に落ちました。この状態を立て直したのが、ココ氏のビジネスパートナーの孫、アラン・ヴェルタイマー氏とデザイナーのカール・ラガーフェルド氏です。アラン氏は、ブランドの再生に乗り出しました。「No.5」をドラッグストアから撤去し、多額の広告宣伝費をかけイメージ再生を行いました。そしてカール氏はビジネスとして無謀と思われる施策であっても長期的視点により、実践してきました。経営者であるアラン氏はカール氏を信頼し、全てを任せ、革新やチャレンジを受け入れました。ではどの様な戦略で、カール氏はシャネルを復興させたのでしょうか。自分の色を出した全く新しいブランドをつくるのではなく、あくまでもシャネルの伝統を守りながら、「ブ...
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サービスの追求

東京に上京して約5年、ずっと通い続けている理容室がある。店主と奥様で営んでおられる理容室でカット席2席と待合席4席の店構えである。店内には訪れたアーティストや地元のアスリートがポスターを掲載している。私もミーハーの感覚で店主が「どんな人物なのか」気になっていた。初めて訪問した時のことを今でも覚えている。当初は愛想のない人だと思っていた。「東京の人はこんなものか」と感じた。しかし、話すうちにプライベートを共有してく、価値観や趣味趣向などを話す。髪の毛を仕上げてもらう1時間は私どもがお客様と面談させていただくのとほぼ同じ。店主も髪の毛を切りながら、セールストークを展開している。技術(腕)は確かなのだが単に技術だけではなく、人で勝負しているのが伝わる。なんせ会話の引き出しが多いことと、「どんな人生を送ってきたのか」が気になる。店主は年の頃60代で「江戸っ子気質」の持ち主である。数々の芸能人、アーティストの頭を仕上げてきた方だが「そこ」を売りにしない。「お客様に媚びないスタンス」はむしろお客様との距離を近くする。店主が理容のコンサルティングをしているように感じ、どの職業も人間力があらためて必要...
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低欲求時代の高欲求集団として

先日、お取引先の部長様にとある老舗寿司店に連れて行って頂いた。お寿司の素晴らしさは言わずもがなだが、この道50年の大将が話した何気ない一言が印象に残った。「職人の握る寿司じゃなくて職人風のロボット寿司で満足する人も多い。そっちが多数派になったら、いつかロボットの方が本物って時代になるのかね」誰よりも本物である事に強くこだわっているはずの人からそんな言葉を聞くのは意外だった。そういえば、今の日本は成熟社会を通り越して低欲求社会と表現される事もあるらしい。「よくわからないけど、不安なので、現状維持で」そういう考えを持つ人がとても多い、という事だろう。確かにご相談にいらっしゃる求職者様にもそういう感覚の方が増えている気もする。しかし、転職というのは、大なり小なり必ず、何かが「欲しい」と思う気持ちからスタートする。その気持ちを具体的にキャリアで実現し、自分なりの環境を手に入れる作業である。今風のワークライフバランス、働き方改革、昔ながらのキャリアアップでも、なんでもいいが、とにかく今を変えるには、自分から湧き出る強い欲求のパワーが絶対に必要だ。これはいつの時代も変わらない普遍的な真理だと思う。...