2011-06

ルール化

頑固親父とAKB

三重県津市という町に面白い時計屋さんが存在する。創業120年以上の老舗時計屋である。店主の頑固親父は80年代のクォーツ全盛時代、当時のトレンドに逆行し機械式時計のみを専門に扱う時計屋に舵を切った変わり者である。何故、クォーツ時計の取り扱いを止めたのか?当時のことを考えると利益を度外視した行動である。頑固親父曰く「自分の信用を失う可能性のある時計は売りたくない」とのこと。例えば結婚記念に買われた時計の部品が、7年間しかメーカーの保管義務がないことを幸いにメーカーサイドが修理を断るという事態が何度も発生したかららしい。かなり思い切った決断だったはずなのだが、本人は当たり前のことのようにサラッと話す。そんな頑固親父には日本だけではなく海外からもお客さんが訪ねてくる。わざわざ時計を探しに・・・である。時計には大して興味は無いが頑固親父に興味があるというお客??も多いらしい。実にクチコミで紹介者が増える仕組みが出来上がっているのである。頑固親父のサービス精神と私の先輩のコンサルタントはある意味一緒なのではないかと思う。転職においても、色々な理由で満足していない転職希望者に対し、すぐに転職を勧める...
ルール化

「幸せの定義 その2」

前回の「幸せの定義」からの続き。 ~自分は自分を理解しているか~幸せとは「主観的なものであり、自分を理解できていないと感じることが出来ない」様に思う。自分は何が好きで何が嫌いかということが1つの大きな軸なのではないかと思う。しかしながら、自分の好き嫌い(YES/NO)が明確な人は案外少ない気がする。自分自身も含めてだが、その時の状況や周囲の環境によって、「好きでも嫌いでもない曖昧な状況」になれるように進化(退化)してしまっている人が多いのではないだろうか。どうでもいいか、みたいな感じである。核化・個人化した人間関係に希薄さを感じた。私も、そういった曖昧な状況で過ごしていた頃があり、何が「自分」で「自分らしい」のか分からなくなり、自分自身を見失っていた時があった。何が譲れることで、何が譲れないことなのか。何が自分にとって正しいことで、正しくないことなのか。環境や状況に流されていくうちに自分なりの線引きが見えなくなった。自分の「軸」がないことで、自分自身を否定し続けていた様な気がする。結論に至ったのは、本当にシンプルなことだった。「自分がどうありたいか」「自分が好きなこと、楽しいと思うこと...
ルール化

「幸せの定義」

一か月に1度か2度あることなのだが、先日、とある居酒屋で社内のメンバーと「コアについて」「これからしたいこと」等、4時間以上の激論が交わされた。コアをどういう会社にしていきたいか等それぞれの熱い思いの話の中で、些細な会話だったが「幸せとは何か」ということについて私は思いが巡った。「幸せとは主観的なもの」であり、主観的なものであるからこそ、自分を理解していないと幸せを感じることが出来ない、ということ。この時に、2つ考えたことがある。1つに、キャリアと合わせて考えたときに、何が幸せと言えるか。2つ目に、自分は自分を理解しているか。今日は、まず、キャリアでの幸せについてまとめてみた。他人の人生の岐路に携わるコンサルタントとして、「その人の幸せ」とは何かを考えていた。年収が上がること、仕事の内容が変わる(例:営業マネージャーから営業企画)、安定した会社で働けること。人が転職したい理由や会社を選ぶプライオリティは様々である。これらはすべて表面的な理由に過ぎず、それが叶うことで転職希望者の本質の幸せが得られるのか、ということを、最近よく考えるようになった。人も会社も余裕がない、この環境下において、...
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方向性の違い

先日、営業の若手社員から『路線や目的地の出口が覚えられない』と相談をうけました。そこで私は彼に『上司と営業に出かける時は、電車のどのあたりに乗って行くと改札口に近く、降車駅では、どこの出口を出れば目的地に近いのか位は調べておくと、少しずつ詳しくなるよ。』『気配りが大事なんだ。その積み重ねだよ。』とアドバイスをしました。すごく納得しているようでした。一週間後、そんな彼の担当する企業に私が同行することになったのですが、駅でのこと。階段を上がった私は、彼に聞きました。『どっちの方だっけ?』すると彼はこう答えました。『渋谷方面は1番線です。』一瞬、言葉を失ったというか、そのまま、諦めの境地に立った。その日の夜、取引先の方との会食に、その彼と参加することとなった。場所は彼が押さえてくれたのだが、駅の中間にあるお店だった。非常に美味しい食事で取引先の方も喜んでくれたのだが、帰り道に事件は起こった。若手社員『私はこちらです。○○様と部長はあちらに△△駅がありますので、こちらで失礼します。』私たちが話ながら、歩くこと10分、真逆の駅に到着した。私と取引先は本当に到着するはずの駅の地下鉄に乗る予定だった...
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コミュニケーションのすすめ

先日、とある会社様の新入社員研修に講師として参加させて頂きました。私の担当は『本当のキャリア構築と入社三年で学ぶべきこと』という事で転職市場を良く知る観点からで良いとおっしゃるので、お話してきました。その時に気付いた事なのですが、色々と話を進めていく上で、最近の男女の意識差に驚かされました。下記が私の調査結果です。・自己アピール、自分自身の明確なキャリアを持っているのは、女性社員・恥ずかしそうに髪の毛を何度も触りながら話すのは男性社員・髪の毛を後ろでまとめ、額全開のアピアランスは女性社員・マメにノートを取る。ウンウンうなずく・・・・圧倒的に男性社員・人を食い入るように見て、質問攻め・・・・圧倒的に女性社員正直言うと、ビックリしました。マスコミが騒ぐ、草食系男子というのは、こういうことだったのだ。更に昼食時のトイレや休憩室で、髪型や顔を何度も見て化粧直し的な行動が目についた。装飾系男子でもあるのだ。何人かの男性社員に話かけてみたが、確かに優秀であり、時事ニュースや知識はあるのである。しかし、生き残る知恵であるとか、コミュニケーション能力が全く無いに等しいのである。友人の少なさにも驚愕した...
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日本語を知らない日本人

先日知人と会話しているときに面白い話を聞きました。その知人は営業の仕事をしております。同期の中でもトップセールスマンであり、自己研鑽も忘れず、努力家である人物です。その彼が営業先のクライアントと揉めてしまったというのです。揉めてしまった原因は下記の通りでした。※クライアントと知人がプライベート(家庭の話)をしている一幕知人「お孫さんかわいいですね、これでは目に入れても痛くないですね」●●(クライアント)「そうなんだよ、かわいくてね。うちの息子夫婦も大層可愛がっているんだよ」知人「いやー、無理もないですよ。こんな可愛いのですから。でもバカ親ですよね。」●●「?!」続けて知人「お孫さんの服装もセンス良いですよね、正に孫にも衣装ですね。」●●「?!?!」何が起きたかは言うまでもなく、その日の話は全てご破算。入り込む営業が得意の彼でもさすがに怒られたそうだ。それを聞いて、呆れたというよりも笑ってしまった。博識でクライアントからの信頼感も強く、勤勉で真面目な人間というイメージがある彼の大失態は日本語表現知識の低さであった。言うまでもないが、・上記の流れの中で、目に入れても痛くないというセリフがあ...