2015-02

ルール化

一流 その4

今年から新卒採用要綱が変わり、各社も新卒スケジュールを後ろ倒しにされており、例年よりも圧縮して新卒採用活動をやっているようです。より多くの学生を面接したいという想いからか過密なスケジュールが採用担当者を激務にさせているようです。私の友人の一人も、某企業の人事として新卒担当をしております。やはり相当忙しく、スケジュールもかなり圧縮しているようです。先日話をしていたら、このような話題がありました。「面接で厳しい事を言ったら、ネットで晒された。嫌な時代になったものだ。」と。詳しく話を聞いてみたところ、志望動機を確認する中で友人が発した言葉が、学生にその様な行動をさせたのではないかとのこと。そのフレーズとは、「その志望意欲であれば、うち(友人が勤める企業)じゃなくても良いというように聞こえるけど」とのことでした。私は、その言葉で癇癪を起こすことはないと思い、もう一度聞いてみました。そうしたら、言葉は確かに間違いないのだが、少しスケジュールに無理があり、疲れもたまり、態度に出ていたようです。これでは、面接の様相は全く別のものになってきます。学生も暇ではないですし、ましてや志望してきてくれているだ...
ルール化

認識のズレへの気づき

先日、2歳になる息子の保育園の個人面談に行ってきました。家では見ることができない、園内での友達や先生とのやりとりがどんな様子なのか興味深かったので、ぜひ話を聞きたいと考えて参加を決めたのですが…。実際には少々肩すかしの内容でがっかりする結果になってしまいました。お互いの目線が違う、といいますか、保育園の先生方は園のルールの確認と徹底、親に対して「伝えた」という事実を作りたいという場であったからです。先生方は職務を全うしているだけで何の罪もありませんが、保護者の期待値からすると拍子抜けで若干の不満を持ったのも事実でありました。自分が相手にして欲しい事、あるいはしてもらって当然と考えている事が、実際には相手の気持ちとは大きなギャップがあった、というのはよく聞く話です。単純な事ですが、人はそれぞれが意図や意志を持って行動しているわけですし、例えばそれが仕事上の付き合いであれば、なおさら「利害関係」という枠の中で、全ての言葉や行動は自己の利益に強く誘導されているはずです。たいていの場合、ずれている事を前提にスタートしていると思った方がよさそうです。お客様が何を求めているのか、そしてどうやってそ...
ルール化

アナと雪の女王

紅白歌合戦にも出演した、「アナと雪の女王」英語版の主題歌を歌った歌手が、初来日するという。テレビで特集を放映しており、英語版主題歌の歌詞と、対訳が紹介されていた。訳を見て、意外だった。私は洋楽を聴かないので、英語版の歌詞を知らず、オリジナルと日本語版の歌詞は、大体同じ意味だと思っていたが、こんなにも違うものなのかと感じた。テレビでは、英語版の直訳も紹介されていた。それを見ると、英語版の意味を、日本語の限られた字数にそのまま移し変えるのは、無理があると感じた。歌詞の中には、「英語ではこう言っているのが、何故こういう日本語の表現になるのだろう?」と思う箇所がいくつかあり、思わず考えこんでしまった。例えば、下記のような表現だ。A kingdom of isolation / And it looks like I’m the Queen(直訳:孤独の王国 / 私は女王のように見える)→日本語版歌詞:真っ白な世界に / ひとりのわたしThe cold never bothered me anyway(直訳:寒さは二度と私を困らせなかった)→日本語版歌詞:少しも寒くないわ私が思いついた答えは、「...
出来事

塩野七生の政治論

年が明け、そろそろ引越しをするというので、荷物の整理をしていた。ひょっこりと読まないままカバーが掛けられている本が出てきた。塩野七生である。2010年に出版された本だ。思い起こせば会社を設立して間もない頃、読む間もなく過ぎていっていた頃だ。読んでからリサイクルにでも出すか、と思い読み始めたら止まらなくなってしまった。塩野七生独特の滑舌、言い回し、ズバズバと日本の政治家を斬ってゆく。肉食な欲望に冷静な目。正月そうそう、スカッとした。「求めない」で始まる詩をすべて「求める」に替えて書き直していたりするところは思わず笑ってしまった。海外では自分の価値観を問われることが多く、自然にはっきりした意思表示をする習慣ができる。私も日本へ戻って10年以上経ち、いろいろなしがらみ?にもまれ、いつの間にか「和」な感じで人と人の間に立ち、良い意味で物腰も柔らかくなってきたのかもしれない。がその一方、独自の意思・思考というものを日々忘れがちになる。アベノミクスで経済社会情勢が大きく変わる中、昨年と同じ手法では対応できなくなってきている。マーケットニーズも大きく変わっている。このような状況に対応していくにはどう...