出来事 不確実性の時代に働く
師も走る12月。あっという間に1年が過ぎ去ったことを感じながら、時折、今年がどんな1年だったかを振り返る機会も多くある。スラングに近い用語であった「ブラック企業」という言葉は、今年1年で広く一般に認知をされ、企業のイメージを表現する際にブラックかブラックではないかは、1つの基準とまでなっている。また、「ブラック企業」というネガティブな認定をしようという動きもある中で、働きやすい「ホワイト企業」という言葉を広げるような動きも、厚生労働省や一部の有識者の中から声も上がっている。非常にセンシティブな問題だがブラック企業の定義というのはなんなのだろうか。様々な評論家や、有識者、経営者が意見を述べていることなので、ここでは細かい定義は控えておくが、やはりその企業で働く人が労働力を搾取されていると、感じるならばそれはブラック企業なのかも知れない。「ブラック企業」という言葉がこれほどまでに世間に広まっていったのは、終身雇用モデルの崩壊と相まって、自分の今のまたは将来の就労環境に、どことない不安を感じる人が増えているからであろう。また、会社を俯瞰的に見て、他社と比較できるような環境が整ってきたというこ...