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Leather&Core

皆さんはご自身の持つ靴や鞄に使用されている、革について考えたことはありますでしょうか。ふとしたことから興味を持ち、調べていくにつれ、革にはその国々での歴史や普及の秘密があり、非常にスピリチュアルなものであることを改めて感じました。世界で最初に「革」を使ったのは、ネアンデルタール人といわれています。皮から肉を削ぐために、石器を使用していた際、革をなめす技術が生まれました。宗教、環境、文化と大きく関わっている革は保護政策等が生まれました。そのため、世界各国で様々な技術革新が生まれたのです。南米では様々な種類の動物が生息しており、毛皮や革を取る文化が古くからあります。ワニやサメ、オーストリッチといった高級皮革が豊富です。東南アジアでは、ワニの養殖が進んでおり、皮用、食用としても珍重され、文化に根付いています。アメリカでは、革は食用肉の副産物でした。インディアンの革の装飾品の技術も有名で、素晴らしい工芸品も残っています。ドイツは化学工業が発展しており、革の加工には多くの薬品が使用されていました。染色技術等が文化として発展しました。イタリアではタンニンなめしの歴史が古くからあり、ルネッサンス時代...
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過ぎたるはなお及ばざるが如し

もう20年も前の事になりますが、大学生として東京に出てきた際、夜になっても電気が消えない街に少なからず感動したことを覚えています。コンビニ、ファストフード・・・様々な場所が1日中営業している。今では私の地元でもありふれた光景になってしまいましたが、当時は「そこに人がいる」という事実だけで、地方から出てきた若干の心細さに安堵感の様なものを感じた記憶があります。慢性的な人手不足や費用対効果などを考慮し、24時間営業や年中無休をとりやめる企業が外食産業や小売業界中心に続々と出てきました。働き方改革というお題目も後押ししていると思いますが、いわゆる「過剰サービス」に見直しが図られています。一抹の寂しさも覚えますが、当然の判断だと思います。信じられない事が当たり前のサービスとなり、その利便性を享受して心地よさを覚える一方であらゆるものがごく短いサイクルで変化するがゆえに、即時対応することを同時に受け入れなければならない世の中です。何が必要か、何が大切かをじっくりと考える時間が減り、日々の仕事や転職についてですら、しっかりと考える時間を持たずになんとなく、表面的かつ反射的に行う方も多いような気もし...
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信頼の継続

野球界で平成の怪物と言われた松坂大輔投手。夏の甲子園決勝にてノーヒット・ノーランを達成し、春夏連覇の立役者となった。そして、西武へ入団、後にメジャーリーグで活躍するという、まさに絵に描いたようなキャリアを積んでいった。絶頂期、そんな栄光の階段を駆け上がっていた彼に、とある日本人メジャーリーガーが彼にこう言った。「深いところでお前は野球を舐めている」彼が指摘した部分が直接的な原因とは思わないが、その後に松坂投手は怪我をし、低迷していった。その後メジャーリーグを離れ、現在は日本球界で復活を狙っている。松坂投手が努力を怠っていたとか、そういうことではなく、人間はある一定の成績を収めたり評価を頂くと、自分の能力を過信したり、自らを過大評価してしまう傾向がある。その結果、自分の基盤が固まっているか否かの判断すら出来なくなる。これはスポーツに限らず、ビジネスの世界でもよくある話だ。この次元で満足しているプレーヤーは、過信している以上、そのある一定の成績より上に行くことは、まず無い。むしろ、我武者羅に努力し続ける他者に押され、後退していき、気付いたときには歯が立たないことになっているというケースだ。...
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本格派

十代から二十代にかけて、海外で長く生活しておりました。当時は文化を理解したいという思いもあって、なるべく現地の人が食べるようなお店で食事をしていました。日本に帰国してからも、エスニック料理店等に足を運ぶのですが、日本にある他国籍料理店は、大きく二つに分かれる傾向があるように思います。日本人の舌に合わせる店と、現地の味を貫く店です。一般的には日本人の口に合わせるお店の方が、繁盛していることが多いように感じます。これは当然のことで、多くのお客様が「おいしい」という感覚を求めている中で、「本流」を求めている人、「本流を知る人」が、一部に過ぎないからです。「おいしい」という感覚が、日本人としての食生活に根ざしている以上、日本人の味覚に合わせる店の方が繁盛するのは、当然のことなのです。しかしながら、個人的には、現地の味を突き通すこだわりの店が好きです。香辛料等も現地のモノを使い、同じような調理方法で作られる事に意味があるのです。アメリカを訪れる多くの日本人がカリフォルニアロールに違和感を覚えるのは、日本の伝統的な料理である「寿司」を勝手にアレンジし、別の次元ものを「sushi」として流通させてい...
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当たり前の事について

「当たり前」を立ち止まって考えてみる。今週はヤマト運輸の荷受量の抑制を労働組合が要求していることや、お昼の時間帯の宅配サービスの見直しについてのニュースが多く見られました。ネット通販の拡大により宅配便の量が急増し、ドライバーなどの人手不足が深刻化していることが要因となっています。同記事を読みながら、私たちが求める「当たり前」に考えさせられました。上記の状況を客観的にとらえてみると、配達員の方々などは、朝8時前から夜9時過ぎまで走り回り(シフトにはなっていると思いますが)、お盆もお正月もなく配達し続けるそうです。また、細かな配達時間設定で時間通りに届けるためにお昼休憩も取らずに時間短縮を図る。ネット通販の拡大により小さい物から大きな物まで、より多くの人々に届けるために配達しまわっている状況です。これらすべてが、私たち消費者・生活者が求めているからこそ構築されたサービス内容です。上記の宅配のみならず、コンビニやファミレスが24時間開いていること、レストランでおしぼりが出てくること、電車やバスが時間通りに来ること、(雪国あるあるですが)朝起きると路上が除雪されていること、‥等今ではこういった...
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電車広告に思う

人材紹介業は、裏方の仕事だが、以前より、露出が増えてきた気がする。大手企業様の求人媒体やイベントの広告が多いのは昔からだが、最近は、新興企業様や、今まではあまり表に出て来なかったようなサーチファーム様の広告を電車で見かける事も増えた。中には、一度見たら忘れないようなインパクトの強い会社様の名前等もある。人材紹介業の多様性が増えて来た事は、好ましい事だと思う。一方、こんなことも感じる。米国で、人材紹介のエージェントと言えば、ローヤー(弁護士)、ドクター(医者)と並び、価値ある仕事と言われているが、日本の現状は、上記とのかい離がかなりある。一部、「横流し」という批判を受ける事もある。勿論、誠実に仕事をしている紹介会社も存在する訳だが、こういった現状は、業界全体として、真摯に受け止めなければいけない。紹介業である以上、ご登録者様に対する求人案件のご紹介や、企業様に対する候補者様のご紹介は、大前提でしかなく、どのような意味合いで、ご紹介・ご提案をするかに、介在意義・存在価値がある。これは、広く捉えれば、人材サービスに限らず、「働く」という行為全てに言える事であり、本来、当然の事だが、今一度、業...
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CHANEL再生のCOREな部分

誰もが知っているシャネルは、1910年ココ・シャネル氏がパリのカンボン通り21番地に「シャネル・モード」という帽子専門店を開店したことから始まりました。その後一世を風靡したブランドが、一度衰退したのをご存知でしょうか。ココ・シャネル氏が1971年に亡くなり、シャネルは冬の時代を迎えます。経営陣はシャネルのイメージを守るということを全く行わなかったのです。杜撰な管理体制によりブランドは地に落ちました。この状態を立て直したのが、ココ氏のビジネスパートナーの孫、アラン・ヴェルタイマー氏とデザイナーのカール・ラガーフェルド氏です。アラン氏は、ブランドの再生に乗り出しました。「No.5」をドラッグストアから撤去し、多額の広告宣伝費をかけイメージ再生を行いました。そしてカール氏はビジネスとして無謀と思われる施策であっても長期的視点により、実践してきました。経営者であるアラン氏はカール氏を信頼し、全てを任せ、革新やチャレンジを受け入れました。ではどの様な戦略で、カール氏はシャネルを復興させたのでしょうか。自分の色を出した全く新しいブランドをつくるのではなく、あくまでもシャネルの伝統を守りながら、「ブ...
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サービスの追求

東京に上京して約5年、ずっと通い続けている理容室がある。店主と奥様で営んでおられる理容室でカット席2席と待合席4席の店構えである。店内には訪れたアーティストや地元のアスリートがポスターを掲載している。私もミーハーの感覚で店主が「どんな人物なのか」気になっていた。初めて訪問した時のことを今でも覚えている。当初は愛想のない人だと思っていた。「東京の人はこんなものか」と感じた。しかし、話すうちにプライベートを共有してく、価値観や趣味趣向などを話す。髪の毛を仕上げてもらう1時間は私どもがお客様と面談させていただくのとほぼ同じ。店主も髪の毛を切りながら、セールストークを展開している。技術(腕)は確かなのだが単に技術だけではなく、人で勝負しているのが伝わる。なんせ会話の引き出しが多いことと、「どんな人生を送ってきたのか」が気になる。店主は年の頃60代で「江戸っ子気質」の持ち主である。数々の芸能人、アーティストの頭を仕上げてきた方だが「そこ」を売りにしない。「お客様に媚びないスタンス」はむしろお客様との距離を近くする。店主が理容のコンサルティングをしているように感じ、どの職業も人間力があらためて必要...
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低欲求時代の高欲求集団として

先日、お取引先の部長様にとある老舗寿司店に連れて行って頂いた。お寿司の素晴らしさは言わずもがなだが、この道50年の大将が話した何気ない一言が印象に残った。「職人の握る寿司じゃなくて職人風のロボット寿司で満足する人も多い。そっちが多数派になったら、いつかロボットの方が本物って時代になるのかね」誰よりも本物である事に強くこだわっているはずの人からそんな言葉を聞くのは意外だった。そういえば、今の日本は成熟社会を通り越して低欲求社会と表現される事もあるらしい。「よくわからないけど、不安なので、現状維持で」そういう考えを持つ人がとても多い、という事だろう。確かにご相談にいらっしゃる求職者様にもそういう感覚の方が増えている気もする。しかし、転職というのは、大なり小なり必ず、何かが「欲しい」と思う気持ちからスタートする。その気持ちを具体的にキャリアで実現し、自分なりの環境を手に入れる作業である。今風のワークライフバランス、働き方改革、昔ながらのキャリアアップでも、なんでもいいが、とにかく今を変えるには、自分から湧き出る強い欲求のパワーが絶対に必要だ。これはいつの時代も変わらない普遍的な真理だと思う。...
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愛のある叱り方

皆さんは親にこっぴどく叱られたり、怒鳴られたりしたことはあるだろうか。私はよく怒られていた記憶があるが、当時の私は、怒ったりする人は私を嫌いな人なのだと思っていた。つまり、親は私のことを嫌いなんだと思っていたのである。私には4歳の二女がいる。まだまだ流暢に言葉を発することは出来ないが、コミュニケーションはある程度はとれるレベルである。彼女は強気な性格で、姉にもよく挑んでいくし、また怒るとすぐに手が出るという悪い癖がある。そんな彼女の我儘ぶりに私も強く叱る時があり、妻よりキツイ口調で叱る時がある。二女は私に怒られると決まって、『パパなんか大っっキライッ』と思いっきり言い放つ。いつものお決まりである。そんな彼女と先日お風呂に入った時に、初めて聞いてみた。「パパって怒ると怖い?」父親としてのプライドもあるので、「怖い」と言ってほしかったところも正直ある。そして彼女は、「お口は怖いよ」「でもココロは怖くないよ。優しい。」そして、ニッコリ微笑んだ。「この人は口では厳しいことを言うが、私のことを愛してくれている」と感じとっているのか。そして、少し黙ってから『お口とココロは違うんだよ』と言ったのだ。...
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空き

去年やっとガラケーからスマホに変えた。スマホにはカレンダー機能ももちろんあるので予定など入れていたのだが、その日をクリックしないと予定を一覧できない仕組みになっていた。あれはいつだっけ??これはいつまでにしなくちゃいけなかったんだっけ???などと、予定を入れているにも関わらず、頭の中は整理できておらず、非常に忙しく感じた。「忘れる」ということを安心してさせてもらえないのである。日々忙しいので、一切を忘れて現在の物事に集中する必要があるが、いつまでも脳のワーキングメモリが「忘れられない」予定たちに支配されており、必要な容量が残っていなかった。そのため全体としての効率が落ちていたのである。 ある日、某大型書店の前を通ると、手帳フェアが大々的に開催されていた。親切な店員さんもおり、このタイプだとこの手帳があります、大きさはこれとこれで色は・・と無数の手帳の中からアドバイスしてくれる。こんな手帳マスターがいたのか。さらに、手帳というアナログな手段を選ぶ人がまだこれほど多いのかということにも驚いた。さらに歩いてみると、見たことのないようなレイアウトのものもあり、楽しく検討できた。その中で、文字の...
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ミシェル米大統領夫人のラストメッセージ

今月20日に、新たな米国大統領としてトランプ氏をホワイトハウスが迎える。一方、同日にホワイトハウスをオバマ大統領と共に去ることになるミシェル夫人が公式としては最後となるスピーチを先日公開行事にて行っていた。その動画をたまたま目にする機会があり、人の心を動かすスピーチに感動した。スピーチの内容自体は、日本人である自分にはピンと来ない部分もあったが、ミシェル夫人が、自身の言葉で想いを語り、訴え、聴衆の心を動かしていたことに感動した。また、「働く」ということを考えさせるスピーチだった。「この国はあなた方のものです。あらゆる経歴、あらゆる社会的地位のすべての人々のもの。多様性こそが(移民・人種・宗教などを指していた)、米国の誇り高き伝統の一部である」と、白人主義・反グローバリズム的な発言をするトランプ氏とは真逆なメッセージを送り、「たゆまぬ勤勉さと優れた教育があれば、どんなことも可能になる。大統領にだってなれる。それこそがアメリカンドリームなのです。多様性こそが米国を形作っている。」貧民街からハーバード大学で学び、苦労と努力の上にファーストレディーとなったミシェル夫人だからこそ、言葉に重みがあ...
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不確実性の時代

不確実性の時代――。今は亡き、「経済学の巨人」と呼ばれた人の代表作だ。日本でも、四十年近く前にベストセラーとなった。当時は、日本経済が絶好調で、『ジャパン・アズ・ナンバーワン』がベストセラーになる直前。AIは、囲碁やチェスのプロの脅威となるレベルにあるはずもなく、パソコンの前身である「マイコン」が流行語で、日本では、ワープロさえ、まだ生まれていなかった。時が経って、世界は複雑さを増し、今程、「不確実性の時代」という言葉が当てはまる時代もないのではないかと感じる。世界の論調を形成するメディアの大半が、主要国の国民投票や、国家元首の選挙結果の予想を外してしまうのだ。人が不確実性に不安を感じる理由を、イギリスのある政治学者は、下記のように分析している。安定した生活は、安定したキャリア形成が基盤となっている。だが、雇用の不安定さが増し、以前程、安定した生活を送れなくなりつつあるから、不安を感じるのだと。上記は、イギリスだけでなく、日本にも十分当てはまる見方ではないだろうか。どうすれば、私達は不確実性を克服できるのだろうか?そう考える一方で、下記のような話にも、はっとさせられる。ある大会社の経営...
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2016年内に考える

今年も残すところ、3日となりました。皆さまにとっての2016年はどのような年でしたでしょうか。毎年発表されております。日本漢字能力検定主催の「今年の世相を表す一文字」では「金」が選出されました。応募者が「金」を選んだ理由には、リオオリンピックにおける日本人選手の「金」メダルラッシュ、前東京都知事の政治資金問題、築地市場の豊洲移転問題、東京オリンピックの巨額経費問題など、政治と「金」(カネ)に絡む問題が次々と浮上したことなどが挙がりました。イチロー選手のメジャー通算3,000本安打達成やレスリング・伊調馨選手の五輪4連覇などスポーツ界の「金」字塔、マイナス「金」利の初導入、米大統領選を制したドナルド・トランプ氏から連想される「金」髪、「金」色の衣装を身に着けたピコ太郎さんの『PPAP』も理由に挙がりました。「金」が選ばれたのは、2000年(シドニーオリンピックでの金メダル、南北朝鮮統一に向けた"金・金"首脳会談の実現、新500円硬貨と二千円札の登場など)、2012年(「金」に関する天文現象の当たり年、数多くの「金」字塔が打ち立てられた1年、「金(かね)」をめぐる問題が表面化)に続いて3回...
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苦悩からの変革~サンローランについて考える~

2011年,2014年,そして2015年とイヴ・サンローランを題材にした映画が製作された。2008年に没後、3本も映画化されたのは、いかに魅力的な人物で、現在のファッション界に多大な影響を与えたかの証明だと思う。1957年ディオール急逝後21歳の若さで後継者に抜擢され、1962年自身のブランドを設立し、引退(2002年)まで最前線を駆け抜けた。一方で、苦悩とプレッシャーにより、アルコールとドラッグに依存していく。また同性愛者でもあった。そんな苦悩の中から生まれた衣服が、現在のファッション界を作ったという事実に焦点を当ててみる。彼は高級デザイナーズブランドに置いて、初めて既製服の店舗をオープンし、富裕層以外の一般庶民のファッションに革命を起こした。女性のスタイルの選択肢としてパンツスタイルを確立し、有色人種をモデルに起用した。デザインにおける功績だけではなく、苦しみながらも、立場の弱い人間に対して救いとなった、革命家と言えるだろう。我々コアが変化の速い社会状況の中で、求職者様の人生に革命を起こすヒントがそこにある。今までの常識的思考をリセットし、求職者様の人生を徹底的に考える。「職場」を...
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情報は磨く事で血が通う

「幽霊のせいで肩こりになる」そんな信じがたい記事を掲載していたとしてまとめサイトのあり方が世間を騒がせています。サイト側の責任は当然だと思います。書き手、作り手には広告収入をベースに気持ちを煽る仕組みを作っているわけですし、そこに倫理観や責任感が強くない書き手が参入し、質の低い記事が大量生産されるのは必然だと思います。しかし、情報の受け手であるユーザー側としてもネットに対しての一定の距離感を取ることがまだまだ必要なのだとも感じます。20年くらい前にインターネットに触れていた時と比べれば、現在の情報量や信用度は桁違いですし、もはやネットこそリアルであるかのような感覚の方も存在します。しかし、インスタントに、その場ですぐ結果が出るものだったり、労せず誰もが手軽に得られる情報にはそれなりの値打ちしかない、という割り切った感覚も同時に持っていないと思わぬ落とし穴にはまってしまうという事だと思います。私たち、コアが携わらせていただいている人材ビジネスにおいても、情報が大きな役割を担っており、それが企業様の価値を決めたりともすれば人の一生を左右する非常に重みのある判断材料になっています。もちろん我...
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努力とは自分のためか、ひとのためか

やや小太りで日焼けをし、笑顔がとても素敵な60歳を過ぎたその男性は、カメラ目線でこう言った。「ひとを喜ばせることは誰にも負けないと思っちょる」・・カッコよすぎる!まさに私がこの仕事をするうえでの終着点である。この方は、九州の小さな魚屋の店主だ。しかし、魚の目利きのチカラは日本最高峰と言われている。魚を届けているのは、町の居酒屋からはじまり、ミシュランの星を獲得している名店、有名ホテルまで幅広い。料理人の作る料理や包丁さばきのクセまで把握して、魚をオロしているというから驚きだ。更には魚の持ち味を活かした料理の腕は有名ホテルの料理長が教えをこうほどである。では彼が天才なのかと言ったら、決してそうではない。とあることがきっかけで35歳の時に、とてつもなく努力をしたそうだ。それは当時、事業が軌道に乗ってきて、周囲に一目置かれる魚屋になった彼は友人の紹介で一流ホテルと取り引き出来るチャンスを得た。その際、彼が一流ホテルの料理長にプレゼンした後にこう言われたらしい。「君の魚の知識は物差しに例えると、10センチしかない。私は1メートルを求めているんだ。1メートルになったら、その時仕事をしよう」と。そ...
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言葉遣い

我が家の二歳になる娘が随分と色々な話しをするようになってきた。夫婦間の会話にカットインし、彼女なりのコメントをしてくることも多くなってきた。完全に会話を理解しているかどうかは兎も角として、それなりに状況に合った会話が成り立つようになっているように思える。私自身が最も大事にしている言葉は「ありがとう」と「ごめんなさい」だ。幼少期から両親に徹底されてきたが、今になって考えてみると、その挨拶を徹底していることで随分と多くの仲間に支えられたりと人に恵まれた人生となっていると思う。今、親となった自分は当たり前ではあるが、娘に挨拶の教育をしている。「お早うございます」、「こんにちは」等の挨拶に関しては、笑顔で言えるように。特に「ありがとう」、「ごめんなさい」等に関しては、子供の年齢を考えると早すぎるかもしれないが、何が有難いのか?もしくは何故ごめんないのか理由を聞くようにしている。言葉というものは非常に便利なもので、日常を振り返ると、「有難う御座います」と言えば何となくその場は成立しているように見える場合が多い。「ごめんなさい=申し訳ない」という言葉も同様である。しかし、その言葉が「何に対する」お...
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舞台と役者

以前、本ブログで何回かドラマの話を書いたことがありましたが、芝居も大好きで、ジャンルや内容はあまり問わず、気になる役者が出ていると観に行きます。また、公演が長期にわたる場合、二度観に行くこともあります。初日近くに観て、最終日に近い日程でもう一度・・・という感じで、人と、人が作り上げる作品が完成して行く過程を楽しむのも芝居観賞の醍醐味です。最近では、力強い演技で有名な役者さんが競演する芝居を鑑賞しました。筋を知っている古典文学で、あまり期待はしていなかったのですが、初回の熱演に感動し、間をおいてもう一度観に行きました。公演二、三回目と最終回近くとを比較すると、若手の役者ばかりでなく、ベテラン役者でも更に味のある演技へと変化を感じさせられます。役者の成長ばかりではなく、一つの作品として完成していく劇を、観客の一人として目の当たりにできることにとても感動します。上手く言えないのですが、役者と客の一体感と言うべきか、信頼感と言うべき、目に見えない何かが大きく違うように思えるのです。そして、撮り直しのきくドラマとは違い、芝居は一発勝負。劇場に漂う、失敗は許されない、という緊張感が特に好きなのです...
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一見相反する二つの目標

今年の米国大統領選、最終候補者のクリントン氏とトランプ氏のスローガンは、「ストロンガー・トゥギャザー(一緒なら強くなれる)」と、「メーク・アメリカ・グレート・アゲイン(米国を再び偉大に)」だった。スローガンは、短いが故に、姿勢を際立たせる。昔、ある業界のトップ企業二社 が、こんな目標を掲げていた。一社は、「業界を作る」であり、この目標を実行していた。もう一社の目標は「業界を超える」だった。後者の企業は、具体的な取り組みにおいては、「もっと深く、もっと狭く、お客様に入っていく」という戦略を掲げていた。「業界を超える」という壮大な目標と、「もっと深く、狭く」というニッチ戦略は、ミスマッチなようだが、その会社の実績を見ると、一見相反するいずれのスローガンにも不思議な説得力があり、興味深かった(実際、成功した)。当社は、上記のように大きな会社様ではないが、後者の例を私達の仕事に置き換えてみると、下記のようなことではないかと思う。私達は、人材紹介という枠組みで、求人案件や求職者様のご紹介をしているが、人材紹介という枠組みありきで考えてはいない。あくまで目的は、求職者様や企業様の課題解決や満足であ...
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感動

先週末にひとつの舞台が幕を閉じました。日本シリーズ第六戦。日本ハムファイターズVS広島カープ広島の2連勝から幕を開け、今年の広島には手をつけられないと思いましたが、日本ハムファイターズが本拠地に戻ってからは意地を見せて連勝し、そのまま優勝という結果になりました。日本ハムファイターズの優勝という結果になりましたが、今年の広島カープはすごくオーラというか闘気がピッチにいる選手全員に見えるような気がしました。特に黒田選手が放つ気迫はテレビを通してでも伝わるものがありました。新井選手とともにチームの若手を牽引するベテラン勢の活躍が何よりも目立った一年でした。人は誰しも惰性的になると「今度頑張ろう」という精神状態に陥りがちです。よくプロ野球のシーズン中の試合と高校野球の夏の甲子園大会が引き合いに出されますが、夏の甲子園球児たちは「負けると引退」がかかった試合ですのでワンプレーに向かう姿勢が全力投球です。しかし、プロになると内野ゴロを打った時、一塁ベースまで全力で走る選手が少ないのが現実です。これは当然プロとアマチュアの世界での違いがあります。お金をもらってする野球、好きでする野球の違い。日本シリ...
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芸術の秋に学ぶ こだわりと凡事徹底

先日勧められて朝倉文夫氏の彫刻作品を見に日暮里にある朝倉彫塑館に行った。朝倉彫塑館は朝倉文夫氏のアトリエと住居だった建物で、東京美術学校を卒業した1907年、24歳の時に谷中の地にアトリエ兼住居を構えた。当初は小さなものを、自ら設計し、改築を繰り返し、細部に至るまで様々な工夫を凝らしており、こだわりを感じさせる建築だった。「朝倉彫塑塾」と命名し、教場として広く門戸を開放して弟子を育成したとのことだ。朝倉氏(1883年 - 1964年)は明治から昭和の彫刻家であり、「東洋のロダン」と呼ばれた。朝倉氏は東京美術学校(現・東京芸術大学)に入学、モデルを雇う金がないために上野動物園へ通って動物のスケッチをした。縁あって貿易商の注文をうけ、動物の像を卒業までに1200体以上に作った。気付けばスキルが向上していて、文展に出展し、自己最高賞である2等となり、その後も連続上位入賞を果たし、第10回文展においては34歳の若さで最年少審査員に抜擢され、1958年には日展の顧問に就任した。非常に多作であり、全国各地に数多くの像を残した。朝倉氏は動物、中でも身近に多くいた猫をこよなく愛し、多いときには自宅に1...
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言葉の持つ価値

ノーベル文学賞をボブ・ディランが受賞した。文学者でない彼がノーベル文学賞というのは確かに違和感があるが、ポピュラーミュージックを歌詞の持つ世界観によって高い地位にまで引き上げた功績が認められた、という事らしい。楽曲については詳しくないが、言葉(強いメッセージ)には人を動かす力が宿っている、という事を再認識させてくれた出来事だった。ボブ・ディラン本人は、「歌詞は音楽以上に大事。歌詞がなければ音楽は存在し得ない」と若い頃から公言していたようだ。反戦や人種差別などへのアプローチに代表されるように、人間が持つ愚かさや危うさをテーマにした作品はとりわけメッセージ性に優れている事が良くわかる。音楽と文学どちらが高尚なのかというのはさておき、どちらも人間が作り出し、とりわけメッセージ性に優れたものは、時代を超えて、また新しい世代に受け継がれていく事が共通しており、そこからまた、新たなカルチャーや強い結びつきを形成していく。昔の人も現代人も、この辺りは大きく変わらない部分だ。人は、常に他者との関係性の中で生活しており、何かを伝えたり、伝えられたりする事で様々な決断をしている。そのつながりの中で、より良...
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永続的企業価値

かなり前に往訪させて頂いた老舗企業があった。当時、業界では隠れた優良企業などと言われ、良い技術も持っていたし、商品も定番商品だったので、営業も、売りやすいのだろうなと思ったものだ。その時話した方も、『うちの会社は、人は辞めないのですよ』とおっしゃったので、『どんなところに魅力が隠されているのですか』と私。すると『今のところ安定しているからじゃないですかね~』と・・・。私も当時は若かったのもあり、商品がよく売れて、それなりの給与も貰えるなら最高だよな~などと羨ましく思ったのを覚えている。当日、応接に通される際に、執務室を横切ったのだが、中高年の方が多かった印象のあった私は、今のうちに人材獲得に動いた方がいいのではと、ご提案させていただいた。しかし、「今は順調だから必要ない」という事と、過去に中途採用をしていないので社内の同意を得るのが困難だから面倒という話だった。順調ならそれでよいと、私も特にそれ以上はご提案しなかった。先週、その企業の近くまで行ったので、ちょっと寄ってみようと足を運んでみた。当時の担当者も変わらずにいらしたので、お話を伺うことにした。結果、売り上げは当時の半分くらいに落...
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失われた信用を求めて・・・

T社の売上高の水増し等の不正事件が明らかになったのは昨年のことだった。監査法人が不正の兆候を知っていながらも見逃していた。リスクの高い監査は職業的懐疑心を持って慎重に行う必要があるが、人手不足や担当企業との馴れ合い、担当ディレクターの監査報酬という売上を失いたくないという気持ちから、不正の「ニオイ」があっても、なかったことにしていたのだろうと思う。どうして監査法人がこのような質の低い監査を提供してしまうのか?あるレポートでは、監査法人の「ギルド的体質」が不正を防止できない法人内の企業風土を醸成してしまっているという。ギルドとは、中世ヨーロッパの都市で発達した商工業者の独占的、排他的な同業者組合である。生活のさまざまな面で相互に助け合うために結成した身分的な職業団体で同業者の利益を守ることを目的としていた。監査法人の組織制度は、自分の利益だけ考えて、所属する組織やその先の顧客の利益を守ることができなかったのである。これでは、企業がグローバル化し、様々な予期せぬリスクを負う昨今の高リスクの監査には対応できないことだろう。T社はもちろん、E監査法人の今後の組織の変容を見てみたい。T社に限らず...