当たり前の事について

「当たり前」を立ち止まって考えてみる。

今週はヤマト運輸の荷受量の抑制を労働組合が要求していることや、
お昼の時間帯の宅配サービスの見直しについてのニュースが多く見られました。
ネット通販の拡大により宅配便の量が急増し、
ドライバーなどの人手不足が深刻化していることが要因となっています。
同記事を読みながら、私たちが求める「当たり前」に考えさせられました。

上記の状況を客観的にとらえてみると、配達員の方々などは、
朝8時前から夜9時過ぎまで走り回り(シフトにはなっていると思いますが)、
お盆もお正月もなく配達し続けるそうです。
また、細かな配達時間設定で時間通りに届けるために
お昼休憩も取らずに時間短縮を図る。
ネット通販の拡大により小さい物から大きな物まで、
より多くの人々に届けるために配達しまわっている状況です。
これらすべてが、私たち消費者・生活者が求めているからこそ構築されたサービス内容です。

上記の宅配のみならず、コンビニやファミレスが24時間開いていること、
レストランでおしぼりが出てくること、電車やバスが時間通りに来ること、
(雪国あるあるですが)朝起きると路上が除雪されていること、‥等
今ではこういったサービスが「あたり前」になっていますが、
そのあたり前は、誰かの力(努力や苦労)によって成り立っていることに気づかされます。

「それが仕事なのだから」と言われてしまえばそれまでですが、
その陰の力に気が付くこと。その力に感謝しつつも、自分が誰かの陰の力になれること。
「あたり前のループ」に気が付くと、自分の働き方が変わるのではないでしょうか。

このあたり前のループは一般の会社の中でも同じです。
給料日にきちんと給与が振り込まれるのは労務の方(アウトソーシングの方)がいるから、
商品を一生懸命売ってきてくれる営業がいるから、
営業が売りやすいように販促ツールを作成してくれる企画(販促)担当がいるから、
微妙なニュアンスを理解し、粘り強く中身の開発をしてくださる方がいるから、
何度もラインテストに付き合ってくださる製造の方がいるから。
自分ひとりでできることは限られています。
そう考えると、自分のまわりの人たちへの感謝や、
自分も協力しようという気持ちが自然に芽生え、
他部署であっても同じ目的(より多くのお客様により良い物を届けたい)を持つもの同士、
協働・連携がよりできるようになり、働き方(仕事の仕方)も変わってくると思います。

明日、配達予定の商品が届いたら、配達員の方に「ありがとうございました」と
気持ち良く心から言えそうです。

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