「輪」と「和」

昨今、少子化を強く問題視するニュース番組や記事をよく見かける。
内閣府によると、戦前の多産少死から、1960年頃を境に少産少死への人口転換が進み、
2021年における合計特殊出生率は過去最低の1.30まで低下している。
この背景には非婚化・晩婚化・晩産化、さらには女性の社会進出など様々な背景があり、
これを解消するためには国政がイニシアチブをもって取り組むべきだなど、
様々な意見が出るところではあるのだが、
問題なのは「結婚し、子育てをしたくても、経済的に余裕がなくてできない」
人が一定数いることだと感じている。

日本人の給与について、OECDのデータを参考に書かれた記事を拝見したのだが、
平均年収は年々減り続け、現在では世界で24位(4,054,834円)まで
落ち込んでいる一方で、平均結婚(婚約~結婚~新婚旅行)費用は約357万円、
また一人当たりの子どもの養育費について、大学まで通わせた場合
約2,700万円から4,100万円かかるというデータもある。
このことから、結婚し子育てをすることは、一昔前の価値観でいえば
「当たり前」のことであったが、この背景を鑑みると
「ぜいたく」「高嶺の花」と考えてしまう人もおり、
少子化の要因の一部になっていることは否めないのではないだろうか。

こうした社会背景の中、改めて弊社株式会社COREの「存在意義」は何かと考えると、
これまでもお客様に愚直にご提案し続けてきた「Change OR Evolution」だと感じる。
お客様に対して単なる定量的な変化(Change)を与えるだけではなく、
両者様を「Evolution」させる事、言い換えれば、
転職希望者様にはご自身のキャリアに向かって全力疾走するためのお手伝いを、
企業様にはその募集内容を超え、さらに会社を発展させる人材をご紹介することを意味する。

近江商人の言葉「三方よし」にも通じると思うのだが、
企業様、そのお客様、転職希望者様、そのご家族まで考えれば
三方にも四方にもステークホルダーをかかえ、この輪を「和」に帰結させること、
つまりそこから定量的な豊かさだけでなく、
定性的な豊かさ(人の想いや背景を酌みとることによる
満足感や充足感)を感じて頂く事をミッションとしている。

小規模エージェントである弊社から生み出された成果や存在意義そのものは、
社会全体から見たら矮小なものだとは思うが、
大変ありがたいことに企業様や転職希望者様から一定のご評価をいただけるようになり、
この「輪」と「和」は広がり、社会との接点は増えつつあると実感している。
この広がりによる豊かさによって、例えば冒頭で触れた少子化等の大きな
社会問題にも一石を投じる存在となれるよう、
私個人も一つ一つの努力を重ねていきたい。

コメント