習慣化

公私問わず、何かをやると決めてルーティン化させること、
さらに言えば、成果が出るまでやり続ける事は、
取り掛かる前に想像しているより遥かに難しい。

恥ずかしながら、幼少期~20代の私は、先延ばしの達人であった。
しかし、反対に、約4年間欠かさずに続けていたことがある。

大学時代のことで、大好きだったサッカーに関することだが、
チーム練習が無い日は、必ず1日2時間弱の自主トレーニングを欠かさなかった。
部活動ではなく、地元の社会人チームに所属していたので、
活動は基本的に毎週土曜・日曜のいずれか、もしくは2日間のみである。
つまり、平日5日間は、自発的に練習をしていた。

何故やれたのか。
当時は時間が有り余っていたなど、外的要因はあるが、
本質はもっとシンプルだった。

学校から帰宅したら、何も考えず、着替えてボールを持ち、
外に出てリフティングを開始する。
これを3ヶ月間続けることで、いつの間にか、
ルーティンのトレーニングをしなければ、
身体が気持ち悪くて落ち着かなくなり、
やる意義を見出す必要がないくらいだった。

確かに、好きなサッカーを後悔なくやり切りたい。試合に出たい。
そういう上昇志向もあった。だだ、それ以上に、
取り掛かり易いリフティングから開始することで、習慣化することができた。

趣味や好きな事を習慣化させるのは、精神的な負荷がかからないこともあるだろう。
しかし、ビジネスパーソンとして成熟し、
立場が上がれば、苦手な事、やりたくないけどやった方がいい事に直面する機会も増える。

では、そういった事を習慣化させるには、どうすればよいか?
至ってシンプルな事だが、行動計画を立てる際、取り掛かり易いこと、
確実に積み重ねられる事からやって、「やり切った」という体験を日々積むことに尽きる。

反対に、継続しないのはどういうパターンか。
例えば、マーケティングに興味があり、自己学習する場合を考えてみる。

基礎知識を身に付ける為に、1週間で300ページの入門書を読み切り、
フレームワークを全て暗記する。という目標を立てたとしよう。
個人差はあるが、夜まで働いて、夕食・家事・子供の世話などをやっていれば、
睡眠時間を削る以外、やり切れる人は少ないだろう。
そもそも、仮に300ページ読み切ったとして、
覚えたことをどれだけ日々の業務に応用できるかは未知数である。

それよりも、『今週は毎日20ページ読み進める。
そのうえで、本に書いてある3C分析の理解を深める為に、
生活の身近なものを使って、内容通りにワークをする。』という
目標を定めた方が、取り掛かり易いし自分の為になる。

確実にやれる事を3ヶ月程度継続すれば、それは習慣となり、
精神的なハードル無くやり続けられるようになる。
いきなりやれるか分からない計画を立てるのではなく、
やり続けられると思ったタイミングで、目標を上方修正すれば良いのだ。

繰り返しになるが、確実に取り掛かれることから着手して、3ヶ月続けてみよう。
その成功体験の積み重ねをするかしないかで、5年後・10年後大きな差となり現れる。

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