「伝わる」のは、声の大きさだけではない

先日、仕事帰りに駅前を歩いていた時のことです。
飲食店の前を通ると、店内からとても大きな話し声が聞こえてきました。
ふと中を見ると、若い方たちのグループが、とても楽しそうに盛り上がっています。
会話の内容までは聞こえませんでしたが、驚くほど声が大きい。
そして、その人の話が終わるか終わらないかで別の方が更に大きな言葉で違う話を重ねてくる。
その様子を見ながら、少し興味を持ち、その店のカウンターで飲んでみました。

もちろん、楽しい場なので自然なことでもあります。
ただ、そこまで大きな声を出さなくても周囲には聞こえているはずです。
「人はなぜ大きな声を出したくなるのだろう?」と考えてみました。

存在感を示したい。
ちゃんと聞いてほしい。
場を盛り上げたい。
仲間との一体感を感じたい。
きっと、色々な理由があるのだと思います。

仕事でも、声の大きさや勢いが目立つ場面はあります。
ただ、「強く言うこと」が、必ずしも相手に届くとは限りません。
むしろ、落ち着いた言葉や、相手を理解しようとする姿勢の方が信頼につながり、
結果として相手に伝わるということが多いように感じます。

人は「もっと伝えなければ」と思うほど、
言葉を強くしたり、熱量を出したくなるものです。
仕事をしていると、私自身も「伝えること」の難しさを感じる場面があります。
でも、本当に相手に届くものは、声の大きさや勢いではなく、
「相手を見ようとしているか」なのかもしれません。

相手の立場や状況に合わせて、言葉や伝え方を変えていくことも、
『伝わる』ためには大切なのだと思います。

ただ、彼らにとって誰かの話は印象に残っているのでしょうか?
そこに意味を求めていないのだとも思いますが、不思議な空間に感じました。

駅前の賑やかな笑い声を聞きながら、そんなことを考えたひと時でした。

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