新年度

四月になった。
日本では官庁や学校以外にも、多くの会社で四月の年度始まりを採用している。
新年度になり、新しい部署に配属された方もいるだろう。

昨年度を振り返ると、過去に例のない一年だった。
4月に入って早々に、緊急事態宣言が7都道府県に発令され、その後、対象が全国に拡大された。
弊社のある東京の恵比寿は歓楽街という一面もあり、普段、休日は多くの人で賑わうが、
昨年のゴールデンウィークは、ゴーストタウンのように町がガラガラだった。

昨年度は、日本が、世界が、コロナに振り回された一年と言えるだろう。
前向きな話題としては、ワクチンも開発されているし、
今年は、事態収束とまではいかなくても、事態が沈静化することを期待したい。

今年度は、どんな一年になるだろうか。
経済的には、もっと激動の一年になるかもしれない。
昨年は、コロナで職を失う人、収入が減った人、職が変わった人、倒産する企業が多く出た。
その中で、前例がないほど多くの助成金・補助金が発動した一年でもあった。
政府の経済出動が不十分だという声があることは重々承知しているし、
その見方を否定するつもりはないが、
結局、上記のような助成金や補助金の多くは借金である国債でまかなうしかないので、
今年は、昨年ほどの公的補助は期待できないのではないかと私は考えている。

70歳就業法が施行され、最低賃金が上がると、企業の人件費は増える。
一方で経営環境が厳しいとなると、雇用者は、働く人ひとりひとりに、
これまでよりも多くのものを求めざるを得なくなる。
採用のハードルは上がるし、今の職場で働き続ける人も、パフォーマンスに対する期待が上がるだろう。

その中でやっていくには、
個人も企業も、あり方や戦略・戦術を見つめ直す必要があるだろう。
激動の環境であっても、変えるべきでない信念・こだわり・軸もあれば、
状況の変化に合わせて、変えるべき戦略・戦術もある。
新年度は、そういったものを振り返るのに良いタイミングでもある。
私自身も、新年度を迎えるに当たって、
変えるべきものと変えるべきでないものの双方を改めて整理したので、実行するとともに、
定期的に振り返り、この一年で更に成長していけるよう精進したい。

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