脱-確証バイアス

自分の認識していることの範囲でしか、物事を考えることができない方が多くなった。
社内外でビジネスマンとして、しっかりとしたコミュニケーションが取れているのかと不安に思うことがある。

誰もが少なからず、「自分が正しい」という考えを持っていると思うし、それは大事なことのように思う。
しかしながら、自分自身の知る道でしかない範疇で『自分の考えは絶対正しい』と思ってしまう方が増えていて、
これはある意味で、経験豊富な人、素晴らしい実績を残されてきた人でも陥る、思考上の大きな罠ではないだろうか?

そもそも、人それぞれが「正しさ」という価値観に対し、独自の異なる考えを持っているからではないだろうか。
人はそれぞれの「正しさ」の中で生きているのである。

ビジネスにおいて、重要なことは相手との関係性の中で、「相手と自分の間では何が正しいのか?」を
共通認知することだと思う。それはお客様との関係だけではなく、社内の知っているメンバー間でも言えることだ。

100%の納得感のある理解は出来なくても、理解しようとする姿勢を相手に見せることは、
人と人とのコミュニケーションにおいて、非常に大事なことのように思う。
その謙虚な姿勢は相手にも伝わり、「自分は絶対正しい」という罠から解放され、相手との
協力体制を紡ぎ出していく第一歩になることとなる。

言い切る前に「自分は本当に正しいのか?」「相手の意向は?」と一呼吸に入れることを意識することで、
周りの人と協力し、共通の目標に向かって進むことが出来るのではないだろうか。

個々を尊重しつつ、自己の存在意義を明確にしていくことは大変なこと。
一人生きているわけではないし、一人では生きていけない。
思考の罠に陥らぬよう、多元的に物事を捉え、考える能力をつけていかなくてはと改めて考えた。

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