自分を知るためのツール

最近、若い人たちの中で流行っている事の一つに、
MBTIという性格診断がある。
先日、娘から「若い人の中で今流行ってる」と教えられて、
私も面白そうだと思い診断をしてみた。

このMBTI、心理学者ユングの分析心理学を元に、
とある親子が作成した性格診断らしく、
2021年頃にはお隣の韓国で既に流行っていたが、
当時日韓関係があまり良くなかったため、
日本ではなかなか浸透していなかったらしい。

韓国では国民全員と言っていいほど浸透しており、
タレントのプロフィールにも、この性格診断結果の
タイプを記すというのが一般的だそうだ。

もともと、第二次世界大戦時に男性が戦力として
徴兵された影響もあり、女性が働きに出る際に
自分に適した職業を見つけるために作られたといわれている。

現在は、世界で多くの企業がMBTIを取り入れており、
人事採用などに役立てている。
「自身の性格傾向を知りたい!」という人や、
占い・心理テストが好きな人など、
世界的に多くの一般の方は、MBTI診断をカジュアルに楽しんでいるようだ。

ちなみに、結果として出てくる職業は全部で16種類あり、

【分析家】
建築家、倫理学者、指揮官、討論者、
【外交官】
提案者、仲介者、主人公、運動家
【番人】
管理者、擁護者、幹部、領事
【探検家】
巨匠、冒険家、起業家、エンターテイナー
と、4つのカテゴリーに分けられ、更に4つの人物像に分類される。

診断結果をSNSにアップしたり、有名人の結果と比較てみたりと、
楽しみ方は人それぞれのようだが、
やはり、人という生き物は、承認欲求が強く、
「あなたという人間はこういう人物像です」
と、客観的に判断してもらうこと、そしてその結果を
人目にさらす事で自分を認めてもらいたい気持ちを
抑えられない生き物なのだと感じる。

転職市場においても面接とは別にSPIなどの、
適性検査の受検が義務付けられている企業が多くある。
大きく分けて、能力検査と、性格検査という事になるが、
これらの検査の結果が悪いから即不採用、というケースは
実はそこまで多くない。

どちらかと言うと、入社後にその会社との相性を調べたり、
ネガティブチェック(業務上、何かマイナスに働く心配な要素がないか)
を調べるための検査となっており、一つの傾向を知るためのものだ。

もちろん、適性検査をとても重視する企業もあるので、
仮に転職をお考えで、「適性検査」に不安を感じる方がいれば、
一度キャリアアドバイザーに相談頂くのをお勧めする。
その不安を解消する情報提供ができると思う。

しかし、自分の意思で診断した結果は喜んで人目にさらすのに
第三者の意思で「貴方の適性を検査します」と言われると、
不安に思うというのは、つくづく人間らしいと感じる。

まだ、MBTIに触れたことがない方は一度お試しいただくとよい。
一つのきっかけとして、周りから自分がどのように見られているのか
客観的に見つめなおすいい機会になるかもしれない。

参考(MBTI):https://www.16personalities.com/ja

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