ドラマ「半沢直樹」の大ヒットに続いて、池井戸潤氏の小説でドラマ化された「花咲舞が黙ってない」が高視聴率で、最終話を終えた。銀行を舞台とし、主人公の花咲舞が“臨店班”として各支店で起こる問題を解決していくドラマである。
「お言葉を返すようですが」と上司に対しても、真正面から立ち向かっていく姿が、幅広い世代から支持を集めたようである。
最終話では、理不尽な処遇で、出向となった行員と、その家族との別れを行ったあと、花咲は「働くって何なんでしょうか。」と、問いかける。銀行員としての在り方、会社組織の中の一員としての在り方に、疑問を持ち、上司に問いかけたシーンは印象的であった。
ドラマのみならず、書店でも、こういった「組織の中での働き方」をテーマにした書籍は多く、人気も高いようである。
自己啓発本や、できる会社員になる、といった個人を視点にしたものではなく、会社員としての働き方そのものを見直す、といった内容のものや、会社に使われない働き方を提案するものなど、さまざまな視点から「組織の中での働き方」について考えさせられるものが、増えてきたのではないかと思う。
会社の一員だから、振り回されても仕方ない、と考えるのか、一員であってもいかにして自分らしく働くか、
個々人で考え方は、大きく異なるのではないだろうか。
自分なりに“楽しみ”を見出して働いている人は、組織の中であっても自分らしく働いていて、結果・成果もついてくるように感じる。
一方で、会社から言われ、仕方なくそれを行っている人は、会社の一員で終わっていて、自分で自分のチャンスを掴めていないのではないかと感じる。
例えば、同じ部署内で、同じ業務に携わっていても、ある人は「今、新しい発見があって、
この部分は、こういう風に考えると面白いと思った。」と、自分で発見をして、
それを業務内の面白さに繋げ、さらに周囲の人にも、その面白さを発信していた。
一方で、ある人は「毎日毎日、同じ繰り返しだし、早く帰りたい。」と、毎日の業務は、ルーティンワークであり、
面白くも楽しくもないものとなってしまっていた。
前者の人のほうが、生き生きと仕事をしていたし、部署内でもトップの成績を挙げていた。
同じ組織の中で、働くときであっても、「考え方」や「工夫」一つで、ここまで違うのだな、と思った瞬間だった。
組織で働く一員であっても、自分なりの工夫や楽しみを持って、日々仕事をすることで、働き方は大きく異なるのではないだろうか。まずは、仕事の中で、一日一つ、発見をして、それを楽しさに繋げてみるのも良いのではないかと思う。
私の楽しみ方は、出勤・帰宅の間に、一日一つの新しい発見をすること。
道を変えて帰ってみたり、注意を払う部分を変えてみたりする。
先日、会社の窓から、東京タワーの一部が見えることを知って、感動し、夜になるとついつい、光っているか確認してしまう。
またある時は、電車内で、自分の担当企業様の広告が、新しく掲載されていて、
そこから、「今までは電車に広告を出していなかったのに、なぜだろう。」と考えてみた。
この発見がきっかけとなって、先日、先方企業様との会話の一つになった。
このように、外に目を向けてみたり、見方を変えてみたりすると、新しい発見は案外、簡単に見つかるもので、
それが日々の仕事の楽しさや面白さに繋がっていく。

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