就職情報大手の企業が今月、来年入社予定の学生向けに、
どんな能力が身につく組織(会社あるいは職場)で働きたいですかと調査したところ、
「どこの会社に行っても、ある程度通用するような汎用的な能力が身につく組織」と
回答した学生は72.3%にのぼり、「その会社に属してこそ役立つ、
企業独自の特殊な能力が身につく組織」と回答したのは27.7%で、
その差は3年連続で広がりました。
因みに国立教育政策研究所が定義する「汎用的な能力」とは
「人間関係形成・社会形成能力」「自己理解・自己 管理能力」
「課題対応能力」「キャリアプランニング能力」の4つの能力としております。
個人的には、今の学生の方は転職を前提に就職する傾向が昔に比べて強く、
1つの会社で終身的に面倒を見てもらおうという考えの方よりも
転職も含め柔軟に対応する心構えがある方が多い点では、素晴らしいと感じました。
確かに大手企業であっても、1年先にはどうなるか予測が出来ない世相です。
その中で生き抜いていくために、社会人としてのベースは学びつつ、
何かあった際にはすぐ対応できるだけの能力を身に着けておく事が
必要な時代でもあります。その観点からも汎用的な能力の体得は重要だと感じました。
実際に転職市場では4つの汎用的能力を兼ね備えている人材を
求めている企業が多く存在します。
裏を返すと、それを実践できる人材は少数であると言えます。
その能力を体得するには、長期的に地道な努力が必要とされるからです。
何にでも共通することですが、基本が固まっていない方は
評価されることは難しく、それは中途採用というフィールドでは非常にシビアに見られます。
我々は、求職者様とご面談を行う中で、これまで培ってきた汎用的能力をどのように
活かしながら企業と社会に貢献してきたのかお聞きします。
やはり地道な努力をしてきた方か、そうでない方かは話の端々に出てきます。
まだ汎用的能力が兼ね備わっていない方には、転職よりも現職でその能力を
体得された方が良いのではないでしょうかと、コンサルティングすることもあります。
そこには「転職ありき」ではなく、目の前の求職者様個人の成長を
強くサポートするという信念があってのことです。
来年、ご入社をされる学生の方が数年後、何かのご縁で弊社へお越しになることが
あるかもしれません。その時にどれだけ多くの人と関わるなかで成長してこられたのか。
また、課題に対してどのような乗り越え方をしてきたのかなど、
汎用的な能力を養う過程をお聞きしながら、転職のサポートが出来ればと思っています。
これから、HRテクノロジーをはじめ、企業システムにAIの導入が本格的に始動し、
人間であるからこその真の能力が試される時代が到来する中で、同時にビジネスそのものが
これまでの想像をはるかに超える時代になるだろうと言われています。現在の新卒の方は
その時代の主役になる方々でもありますので、私共も的確に時代を読み取り、
皆様のサポートが出来ますよう、求職者様個人の成長を強くサポートするとい
う信念を更に磨きつつ、成長をしていく必要があると強く感じました。

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