意識の変化が求められるとき

人材紹介会社のコンサルタントをしていると、
採用する企業様側、転職したい求職者様側双方の立場に触れるため、
当然ながら、働くという事に関連した話題には敏感になります。
最近では、政府が主導する「働き方改革」という言葉に関して、
当初思っていたより、かなり世の中に浸透しつつある事を実感しています。

少し話題は変わりますが、
 「働き方の価値をご提案する―」。
これは、弊社が企業理念として7年前の創業時から掲げる大切なメッセージです。

弊社が立ち上がった2010年末という時期は、
まだまだリーマンショックのインパクトが尾を引き、
また、JALの破たんや老舗の百貨店の閉鎖が続くなど、
世の中が、得体の知れない沼地に浸かっているイメージがありました。
そして、その数か月後に東日本の大震災が起こります。

スタートアップ直後であり、後ろ盾もない弊社からすれば、
「さすがに難しいかもしれない」と感じたのも事実でした。
しかし、我々の予想に反して「話を聞いてみたい」と
言って下さる企業様が数多く存在し、お声がけを頂けました。
そして、お会いする企業様ごとに、こんな状況だからこそ、
スピードや単に頭数合わせの選考ではなく、
時間をかけても中長期でご活躍できる人材を採用すべきであり、
そのためにはどんな人材が最適であるかをひたすら一緒に考える、
という往訪を繰り返し行いました。

人材をご紹介するまでに時間を要するスタイルを貫く事は、
我々にとって大きな勝負ではありましたが、
会社を立ち上げたメンバー一人一人が、
まさしく自分自身の「働き方」を真剣に考えた結果、
信念を曲げたら立ち上げた意味がない、という結論に至り、
皆で腹を括ったからこそできたアプローチだったと思います。

もちろん、それぞれの企業様やそこで働く皆様にとっても
想像を超えた危機に直面していたはずですから、
働く事への意識が大きく転換する過程の中で、
弊社の様な存在も必要とされた、という幸運もあったと思います。

状況こそ違えど、働き方改革が話題となっている現在も、
また新たな意識の転換が求められている時代だと思います。
残業規制、ワークライフバランス、女性活用、生産性向上などなど…、
それぞれに議論の余地があり、何が正しいのかは状況によって異なります。
しかしながら、誰かに押し付けられた考えに従うという意識は、
もう通用しない、という事だけははっきりと申し上げられます。

それぞれの、自分なりの「働き方の追求」ができますように、
これからも、ブレないご提案をしていきたいと思います。

コメント