期待を裏切る事で裏切らない存在意義

ラーメンが好きで、よく食べに行くのだが、
大きく分けると二種類の店があるような気がする。

いつ行っても味が変わらない店と、日によって微妙に味が違う店だ。
前者の良い点は、安定感があり、期待値を裏切らないといったところだろう。
味をいつも同じように保つのは、簡単なようで難しいので、
高度なノウハウを持っている、と言えるのかもしれない。

だが、個人的には、日によって微妙に味が違う店の方が好みである。
湯切りの微妙な加減が違って、今日は麺が硬いとか柔らかいとか、
仕入れる素材が普段と違って、今日は少し塩味が濃い、とか。
お店に行く度に、その変化を楽しんでいる。
これは、私が人材ビジネスをずっと続けている理由と通ずるかもしれない。

お客様の立場からしたら、わざわざ時間を使って人と会って、
「全部、予想の範囲内だった」というのでは、安心感はあるかもしれないが、
驚きや面白さとかの感動は無いだろう。
特に、相談しようとか、意見を求めて人と会うのなら尚更だ。
「ああ、やっぱりこんなもんか」ではなく、何かしら自分の想像を超えたり、
良い意味で期待を裏切られた…。そういうのを、人は求めているのではないだろうか。
少なくとも自分はそのように考えているし、だからこそ人は、
筋書きの無いスポーツ観戦などに、遠くまで足を運んだり、
楽しみにしている連続ドラマの展開を自分で見届けたい、と思うのではないだろうか。

モノ消費からコト消費、という最近のトレンドも、
感動とか面白さとか体験を求めているという点では、同じではないかと思う。

人材ビジネスを10年以上続けているが、1人として同じような人はいないし、
転職希望者とお会いして、全て予想通り、ということも無い。
反対に、転職希望者からしか得られない経験や概念等の情報等を共有させてもらっている。
その経験を通じて、自分も成長してきたし、自分自身、お客様とお会いするときは、
何かしら、相手の期待を超えるモノを必ず提供したいと思っている。

ご来社前は、「電話だけで話を済ませたい」と仰っていた転職希望者も、
フェイス・トゥー・フェイスのご面談後、「来て良かった」と言って頂けるのは、
そのせいではないかと思う。
これからも弊社やその「コンサルタントの○○さん」を通じてしか得られない、
気付きを提供できる存在でありたいと思う。
その為に、新しい切り口の提案を用意したり、業界外の人とお会いしたり、
いつもと違うルートでネタを仕入れたり、趣味から、仕事に通じる新たな発見を得たり…、
様々な取り組みを通じて、自分自身も成長し続けていきたい。

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