夏の楽しみの一つ、全国高校野球選手権大会が今年も様々な熱戦が繰り広げられ、
全国3396校の頂点が決まりました。
沖縄尚学高等学校の選手、関係者の皆様、本当におめでとうございます。
今年の地方予選では、母校が「数十年ぶりの甲子園出場」をかけ、
決勝戦まで駒を進めたので、野球部OBとして応援に駆けつけました。
相手は甲子園の常連校で県内の優勝候補。完全に格上の強豪チーム。
一方、母校は、チームワークと勢いで勝ち上がってきたチーム。
試合は一進一退の好ゲームで、優勝候補に食らいつき3対3の同点のまま、
延長線となりタイブレークに突入しました。
高校野球の応援歌には、「魔曲」と呼ばれている曲があります。
その曲が流れると不思議と大量得点や逆転劇を起こす可能性が高いからです。
母校の魔曲は「青のブライド」と呼ばれ、奈良大付属高校に作られたものを、
アレンジした楽曲です。
10回表の母校の攻撃、「青のプライド」の演奏が始まると共に快進撃が始まりました。
さあ来るぞ~○○(学校名)の♫
攻撃が止まらない~♪
オオ~ 青のプライド見せてやれ♪
球場に響きわたる魔曲と揺れる青いメガホンが、後輩達を聖地に誘うかのようでした。
両チームの選手はこの日の勝利を掴むため、雨の日も風の日も、暑い日も寒い日も、
打てないボールは打てるまで練習し、点を取られたら、その対策を思考し、
夢の舞台に立つその日を目指し、練習をしてきたに違いありません。
「青のプライド」が鳴り響く中、母校の猛攻撃が始まりました。
これまで抑えられていた相手のエースを打ち崩し、4点を奪う事に成功。
一緒に観戦していた友人は、既に喜びと感動で涙を流していました。
10回の裏、相手の攻撃を3点以内に抑えれば、念願の甲子園出場です。
ピッチャーは途中の守備で足に怪我をしながらも満身創痍で、
マウンドへと向かいました。
決してあきらめない精神で試合に臨んでいるのは母校の選手たちだけではなく、
相手チームの選手もまた、この試合に勝つために努力を重ねています。
10回の裏、相手の執念の攻撃で5点をいれられ、サヨナラゲーム。
4時間を超える大熱戦に終止符が打たれました。
泣き崩れる選手達と勝利に歓喜する選手達に、割れんばかりの拍手が送られ、
この素晴らしい戦いに立ち会うことが出来た事に感動しました。
いつの時代でも高校野球の試合を見ると感じる事があります。
負けたら次がないという事もあり、最初から最後まで全力でプレーをする。
それは攻守交代の時や、平凡な内野ゴロでも全力疾走、
相手選手が怪我をした時には味方よりも早く駆けつける献身な姿、
親や家族に向けてそしてグラウンドにも深々と頭を下げる感謝の心、
これら彼ら若者達の、「青春のプライド」の全てが、
見ている私たちを惹き付けて感動させてくれるのだと思います。
忘れかけていた自分の「プライド」を思い出させてくれました。
「みんなよくやった、ナイスゲーム」と伝えてあげたいと思います。

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