先日娘から、「私のこと、どう思う?」と突然聞かれました。
今さら「目の中に入れても痛くない存在だよ」という言葉を期待しているとも思えず、
どういう意味なのか確認したところ
「就活で使用する、エントリーシートに自己PRを書く為に、
私のいいところも悪いところも教えて欲しい」との事でした。
思わず、「そういう言葉が足りないところが短所だよ」と言いそうになりましたが、
ここは感情的になってはいけないと思いとどまり、
友達ではなく父親に聞いてきてくれたことにも、少し喜びを感じていました。
生まれた時から一緒に暮らしていますし、正しい事をした時には褒めて、
間違ったことをした時には注意をしてきましたので、彼女の癖も含めて
良いところも悪いところもよく知っています。
いざ、長所と短所を言葉にして伝えようとしてみると、言葉が出てこない。
特に短所は、やってしまった行為を指摘するのではなく、そうなってしまう
思考やこれまでの生き方を否定する事にもなりかねないからだ。
また、このようないい方をしたら傷つくのではないか、
「お父さん嫌い」と言われないだろうか、ということも脳裏に浮かびました。
しかし、就職活動に必要であることそして何よりも、これから人生を過ごしていく中で、
これをきっかけに短所を修正をしてくれれば、今までよりも過ごしやすい人生に変わるのではないか。
そう思って、長所と短所を伝えることにしました。
親子関係だけではなく夫婦関係・友達関係・仕事関係の間柄でも、
短所を修正してくれたらいいと思ってけど、それを伝えることで、
相手に嫌われたり、今の関係が壊れてしまうならば言わない方がいいかもしれない。
という選択をする人がほとんどではないでしょうか。
結局、その時に伝えて気付かせてあげなければ、
その人は変わることが出来ずに、一生、自分の短所に気づかずに、
生きづらい人生を送る事になってしまうと思います。
弊社では、同僚の間違いや失敗に気が付いた時には、
建設的な議論や、率直なフィードバックを行う事にしています。
また一週間ごとに決めた相手を観察して、気がついたことをお互いにフィードバックするなど
心理的安全性のもとでお互いの欠点やミスを減らし改善する取り組みを行い、
成長できる環境のもとで仕事をしています。
相手の成長や未来を大事に思ってあげているのであれば、
しっかりと短所や欠点を伝えることで、いつかきっと相手は理解して、
言いづらい事を言ってくれた人の気持ちに気付き、感謝してくれると思います。
ちなみに私が娘に伝えた短所は、
「正義感が強すぎて、人に厳しく指摘をしてしまうところ」です。
就活のエントリーシート向けなので、ストレートに「自己主張が強い」
と言ってしまうと、ネガティブになる可能性もあると思い少しだけ言葉を変換して伝えました。
娘からは、「私のことを見ていてくれて、本当の事を言ってくれてありがとう」と言われました。
そして聞いてもいないのに「お父さんの短所は、酔っぱらうと話が長くなることだね」とのこと。
余計な事を言うなよという言葉を飲み込み「言ってくれてありがとな」と娘に感謝を伝えました。

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