文化圏のギャップ

外資系企業の人事ご担当者様から、「日本の採用機能がシンガポールに移転した」等と
聞く事が増え、改めて、グローバル化の波を感じる。
日本に採用機能がある外資系企業様の人事ご担当者様からも、「海外の上司から、
『何故、日本は他の国のように、直ぐに採用出来ないんだ』とよく詰められ、
いつも理解して貰うのに苦労している」と聞く事は少なくない。

終身雇用が崩れて来たとは言え、日本は、欧米や中国程、雇用の流動性が高くない。
英語がビジネスレベルの人の割合も、他のアジア圏程、多い訳ではない。
人は誰しも、ある程度、自分のバックグラウンドを基に、
物を見たり考えたりする傾向があるので、上記のような地域特有の事情を、
他の文化圏の人に説明するのは、いつの時代も大変なのだろう。

上記は国の違いだが、日々の仕事でも、大きさは違えど似たような事が起こっている。
「あの部署は、こちらの状況を解っていない」というのは、
一般的に、社内でよく聞かれそうな会話だが、噂されている相手の部署も
同じようなことを言っている、というのもよく聞く話だ。

営業、マーケティング、開発等、それぞれの部署で、当然、考え方も違う。
こういった“文化圏の溝”をいかに埋めるかという事が、多くの企業様で課題になっている。
短い言葉でまとめると、「他部署との連携」とか、
「周囲との円滑なコミュニケーション」等と言われるが、具体的な行動としては、
相手の立場に立って考えてみるとか、会社の視点で物事を見てみるとか、
あるいは何気ない気配りや会話等であり、そういった普段の細かい事が、
肝心な所で真価を発揮する事が多い。

弊社のキャリアコンサルティングでは、こういった内容を、もっと具体的にお話ししており、
転職をなさった方からも、なさらなかった方からも、
会社での仕事が以前より上手く行くようになった、と嬉しい報告を頂く事がある。
先程触れた俯瞰する物の見方とか、第三者視点というのは、
何となく解っているようで誰しもなかなか出来ない、ただ、普段接しない人からの話等、
ちょっとしたきっかけでコツをつかんだ、という方が多い。
弊社では、転職希望者様や企業様のお時間を頂くに当たって、
定期的な社内勉強会等で、コンサルタントのスキルアップを図り、
上記のようなきっかけをご提供出来るよう、努めている。

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