不確実性の時代に働く

師も走る12月。あっという間に1年が過ぎ去ったことを感じながら、
時折、今年がどんな1年だったかを振り返る機会も多くある。

スラングに近い用語であった「ブラック企業」という言葉は、
今年1年で広く一般に認知をされ、企業のイメージを表現する際にブラックかブラックではないかは、
1つの基準とまでなっている。

また、「ブラック企業」というネガティブな認定をしようという動きもある中で、
働きやすい「ホワイト企業」という言葉を広げるような動きも、
厚生労働省や一部の有識者の中から声も上がっている。

非常にセンシティブな問題だがブラック企業の定義というのはなんなのだろうか。
様々な評論家や、有識者、経営者が意見を述べていることなので、
ここでは細かい定義は控えておくが、やはりその企業で働く人が労働力を搾取されていると、
感じるならばそれはブラック企業なのかも知れない。

「ブラック企業」という言葉がこれほどまでに世間に広まっていったのは、
終身雇用モデルの崩壊と相まって、自分の今のまたは将来の就労環境に、
どことない不安を感じる人が増えているからであろう。

また、会社を俯瞰的に見て、他社と比較できるような環境が整ってきたということもある。
「モーレツ社員」などという言葉や「過労死」がそのまま海外に普及していったように
「ブラック企業」という言葉も日本の労働市場を表す言葉として伝播していくのかもしれない。

グローバル化を余儀なくされている労働市場においても、単に就業するということではなく、
自分の仕事が世の中にどのようなインパクトを与えているものなのかが重要な時代となってきている。

我々エージェントの存在意義の一つでもあるが、
職環境や社土、ワークライフバランスのマッチングに対しての定量化出来ない部分の見極めは、
今後、益々転職や就職の際のポイントとなってくるであろう。

アダム・スミスの論じた資本主義経済の幕開けから200年後に、
ガルブレイスは時代を「不確実性」を使って表現したが、それからさらに30年が経った2013年。
ドッグイヤーはまさに労働市場を破壊し、様々な価値観を生み出し、時にそれは人を不安にさらす。

先行きの不透明さばかりが目につく近年だが、夜明け前が1番暗いという先人の理を信じて、
多様な価値観の中、ひとつの自分軸を定め、努力することが報われ、努力することを恥じらわず、
効率性の追求や論理の正当性に拘るより、実行力と継続する胆力を持ち、
周囲を巻き込みながら真剣に働く人が評価される時代となっていくのではないだろうか。

新しい年を迎えるにあたって、今一度自分に取って「働く」とはなにかを熟考してみたいと思う。

きたる年が、労を惜しまぬ全ての人に取って、実りある年であらんことを。

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