皆様のお引き立てのおかげで、いろいろ受賞させていただいたおかげか、
最近は弊社にも、お取引が初めての有名企業様から「人材を探しているのですが……」と電話がかかってくるようになった。
創業まもない頃を思えば、隔世の感がある(といってもまだ1年半だが)。
しかし、能を大成した世阿弥の『風姿花伝』を何気なくめくっていたら、
自分の思いを代弁してくれているようなことが書いてあったので、思いを新たにする意味で、引用したい。
「新人であることの珍しさ、つまりその時だけの「時分(じぶん)の花」による人気を
本当の人気と思い込むのは、「まことの花」(芸の真実の面白さ)には程遠い。
そんなものはすぐに消えてしまうのに、それに気付かないことほど、おろかなことはない。
そういう時こそ、初心を忘れず、稽古に励まなければならない。」
何事も基本と初心が大事ということなのだろう。
なお、この後、こんなことが書いてあり、焦りを感じた。
「上手になるのは、34~35歳までである。40を過ぎれば、ただ落ちていくのみである。」
能とは違うかもしれないが、もうすぐ34~35歳を迎える身としては、危機感を覚える言葉である。
「初心を忘れず、稽古に励まなければならない。」というのは、どの世界にも共通して言えることなのだろう。
改めて身の引き締まる思いがした。

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